プロローグ ~ディアボロが幻想入り~
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が流れる。
「いたわよ。なんか、ピンクの髪の毛にカビみたいな緑の斑点模様をつけた変なおっさんが」
「特徴的な髪の毛だ・・・・・・。組織の要人には向きそうにない人物ですね」
要人どころか、トップに君臨していたわけだが。
「でも私はそんな人間、今日通してませんよ?」
と、美鈴が首を傾げて言った。
「よねぇ。あなたの無傷具合から見てそうだと思ったけど・・・・・・」
咲夜は顎に手を当てて何かを悩んでいるように言った。
それに美鈴は少し引っかかったのか、心配そうに聞く。
「でも、咲夜さんソイツ倒したんでしょう? ならいいじゃないですか」
「そうよね・・・・・・とも、言い切れないわ。実際倒したのは私でもカリスマ(笑)でも紫モヤシでも引きこもりでもないのよ」
「(うわぁ、毒舌咲夜さんキマシタワ)」
美鈴は苦笑いでその話を聞いていた。
説明しよう! 『毒舌咲夜さん』とは! 第6作の東方紅魔郷より既に10年の歳月が経過していた! と、なるとあの吸血鬼は510歳の誕生日を迎え、貧乏巫女も生活費の工面のためにオトナの仕事に手を染め始めていた!
そんなおり、普通の人間の少女(永遠の17歳)だった『十六夜咲夜』もいつの間にか27歳! 男性とのお付き合いなど恋愛経験皆無の彼女は30歳まで残り2年半となり、『焦り』を感じ始めていたのである!
自分は人間だ。だったらもう大人の人付き合いの一つや二つ、なくてはならないだろう。そう言えば同期(自機の面々)だと自分が一番遅れているのだ。貧乏巫女は仕事柄多くの男性と接点がある。白黒魔女は同姓愛者のぼっち魔法使いと同居し、荒人神は外界から昔の彼氏を連れてきて幸せな家庭を築いている。更にあの短絡思考剣士でさえ最近彼氏が出来たという。ただし兎、てめーは私と同じだ。
そんなこんなで十六夜咲夜はまだ『男』を知らなかった。だから、まぁ過保護にし過ぎるこの紅魔館の主たちに陰に隠れて毒づくのも分かる気がするが。
「じゃあ突然庭園に現れたってことですか? あの胡散臭い隙間妖怪でもないのに?」
「そういうことね。私最近疲れてるのかしら??」
「(明らかに疲れてます。いろんな意味で)」
美鈴は咲夜の身を案じた。このままじゃ30歳になる前に暴動を起こしてしまいそうだ。
「じゃあ引き続き仕事頑張って頂戴。わたしはこれからクソガ・・・・・・じゃない。お嬢様たちの洋服の洗濯があるから」
そう言って咲夜は美鈴と別れて屋敷に戻って行った。
「・・・・・・咲夜さん、疲れてレミリアお嬢様とかの前で暴言吐かなければいいんだけど・・・・・・」
美鈴は心配そうにそう呟いた。
* * *
「なぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁ、パルスィパルスィ〜〜〜〜。聞いてくれよ、今日勇儀がさ・・・・・・」
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