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ボスとジョルノの幻想訪問記
プロローグ ~ディアボロが幻想入り~
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、あぁ、あッ! 俺の――、俺のそばに近寄るなぁぁぁああーーーー!!!!」
 彼が息を切らし、とてつもない脂汗を額に浮かばせて全力でそう叫んだ後、幼女の口角がひきつった。
「・・・・・・コ・・・・・・ロ・・・・・・セ・・・・・・」
 その幼女の声が放たれた瞬間、幼女の周りにいる人間、動物を問わず、周りの物体全てが彼を一斉に攻撃する――――!!
 男は抵抗を何一つできずに、全身を殴られ、切り刻まれ、砕かれる。地下から何故か電動ドリルが姿を現し彼の左腕をぐちゃぐちゃにかき回し切断する。突然落下してきた看板が彼の右足を綺麗に毟り取る。その間も彼は意識を残し、痛覚を残し、絶望的な痛みを受けながら蹂躙されていた。
 ――――幼女だけだ。幼女だけが、不明の死因になる。一体何なんだ? ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムの能力と何か関係があるのか? こいつらは――俺を襲い、殺しているこのサラリーマンたちは俺が死んだ後どうなるんだ? それとも、俺にも何か原因が存在するのだろうか?
 理解できない、これだけは――――。

 ――――だがッ! 運命は変えられる!

 彼が死に絶える正にその直前だった! 彼は気が付いた、いつの間にか自分が横たわる地面がコンクリートではなく、土に変わっていることに! 更に、周囲の町並みはいつの間にか失われ、大地は割れていく!

「な、何だこれは・・・・・・!? 今まで、こんなことは・・・・・・!!」

 彼は目の前で起こる自然現象の異常な光景にしばらく気を取られていた! 太陽が早回しのように昇っては沈み、昇っては沈みを繰り返し、その速度は乗加算的に加速していく。いつの間にか世界が寿命間際の勉強机の蛍光灯のように、連続的に明暗を繰り返すようになった。そして、再び大地が割れて自分の周囲にいた人間たちがどこかに消えた。落ちたのだ、割れた地面の下に。
「――――ハァッ・・・・・・ハァッ・・・・・・!!」
 まるで、この地球が終焉に向かっているようだった。そして彼は目にする――――。
「そんな・・・・・・バカなッ!?」
 絶句し、眼前に広がる光を見つめていた。

 ――――あれは・・・・・・人影・・・・・・?

 そして地球は『彼』のみを残して、終焉を迎えた。


――――――――――――

 目を覚ますと、彼――ディアボロは多くの花に囲まれて仰向けに寝ていた。いつもの癖で今がどこで、どんな状況かを確認する。
 ディアボロはバッと上体を起こし、周囲を見渡す。辺りは鉢や花壇などに様々な花が植えられており、その多くが綺麗な赤色をしていた。手入れが行き届いているようで、ここがどこかの庭園のような場所であると理解した。
 そして背後を確認すると、彼は今まで見たことも聞いたこともないような荘厳で壮観な建物を目に
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