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『八神はやて』は舞い降りた
第4章 戦争と平和
第34話 よろしい、ならば戦争だ
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ですわ。
 少しくらい欠点があったほうがいいですよね。
 ひょっとして家族仲がよくないのかしら。
 さすがですお姉さま。
 ……などなど。褒められているのかけなされているのかイマイチわからん。
 教師にも曖昧に笑いながらスルーされた。なぜだ!?


「これは、なんと! なんと、素晴らしい作品ですか!」


 突如、英語教師の声が響き渡った。
 自分の作品をみながら悦に浸っていたので、あわてて声のした方に目をやる。
 彼が持つ手には、裸婦像があった。その作者はもちろん――。


「兵藤君」


 おもわずつぶやく。なおも教師は兵藤一誠の裸婦像をべた褒めしていた。
 裸婦像と聞くと聞こえが悪いが、周りの生徒にも非難の視線は一切なかった。
 それほどまでに完成された作品だったのだ。
 さながらミロのヴィーナスのようなギリシャの彫刻を彷彿とさせる、美とエロス兼ね備えていた。周囲の評価に耳を向けてみる。


 ただの、変態エロ野郎だと思っていたのに。
 裸婦像って確かにエロだけど、芸術作品としてみればすごいわ。
 最近の兵藤君ってかっこよくない?
 あーわかるわかる。変態じゃなくなったっていうか。
 松田・元浜とエロ活動してないよね。
 ぶっちゃけ、かっこよくなってない?


 ――評判は上々のようだ。
 龍は女を惹き付けるという。が、それだけではない。
 彼なりの血と汗と涙の結晶なのである。
 強いて言えば、彼はエロと引き換えに力を得た、それだけのこと。
 代償としたエロの力が強大すぎたともいえる。エロは偉大だ。
 原作では才能のなさをエロの力で補い、ハイパーインフレする世界で戦い続けた。
 そりゃあ、そのエロパワーを犠牲にすればあらゆる面で強くもなる……のかな?
 まあ、だいたいボクのせいなんだけどね。


「はいはい、通行の邪魔になっています。人ごみを作らないで動いた動いた。そこのお姉さんも何してんの!?」


 そんなこんなで無事? 授業が終わって家族と散策していると、ひときわ目立つ人ごみを発見した。
 手に手にカメラをもち、何かを撮影している。
 必死な面持ちで男子生徒会員が誘導している。たしか匙とかいったかな。
 これはもしかして……と思い覗くと、案の定そこには魔女っ娘(笑)がいた。


 ピンクのフリルのついたミニスカートに丈の短いワンピース、ハイソックスで絶対領域を形成している。しかも、へそ出しルックである。
 ピンクのステッキをくるくる回して愛想を振りまいている。
 申し訳程度に白いチュニックを羽織っているこの彼女こそ現四大魔王が一人、セラフォルー・レヴィアタン。そして生徒会長ソーナ・シトリーの――。


「何の騒ぎですか! 晴れの授業参
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