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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第百十幕 「クライシス・デイズ」
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、今もこんなに真剣になっている。
「誰になんと言われてもいい。どんな運命を背負っててもいい。でもベル君……居場所が欲しいんなら私の傍が開いてるんだよ。ううん、君のために空けてるの。だからお願い……!!」
両手の指を絡め、祈る。ただただ祈る。
この祈りよ――ベル君に届いて。
《
唯一仕様特殊能力
(
ワンオフアビリティ
)
『フェストゥム』、解禁します――》
『ベル君、こっちにおいで』
瞬間、アルキミアの全身から黄金に輝く波動が解き放たれた。
ワンオフアビリティ、『フェストゥム』。祈りに呼応するように鳴動する装甲から放たれる波動。
――佐藤さんはその波動に何の機能があるのかさえもまだ知らない。
ただ、レーイチとアルキミアが「今の佐藤さんに必要だ」と判断して勝手に発動させたに過ぎない。発動空間全てを覆うそれは――まるでこの時が来るのを予見していたかのように発動した。
虚数空間を塗りつぶし、世界を改変する。
彼女の声を、この空間のどこかにいるベルーナへ届けるために。
虚数空間が、祝福の声に満たされる。
= =
呼んでる。
でも、これは違う。
これは――これは、ミノリ?
ミノリの声が聞こえる。彼女の優しい声が耳を擽る。
『ベル君……起きて?こっちにおいで?』
優しく、囁くように、暖かく、包み込むように。
こんな感覚を僕は感じていたことがある。
母さんだ、母さんに似ている。
あの頃は、まだ母さんも父さんも友達もいて――まだあの3人にも会ってなくて。
それで、その頃は別の友達がいて。
ぼくは。
ぼくは、そう。
友達を2人と、大人を、たくさん殺した。
「あ………あ、ああ。ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
無の暗黒が、救いの声を歪める。限りなく希望に近い場所にあった絶望を引き起こす。
抑え込んで抑え込んで、それでも抑えきれずに漏れ出していた、トラウマの源。
異常。狂気。血の赤。罵声。悲鳴。嘔吐。糾弾。崩れる、世界。
思い出すな。思い出すな。思い出すな。思い出すな思い出すな思い出すな思い出すな。
割れる、頭が、割れる。
死。別たれる命。目の前で、消える。
思い出したくない、思い出したくない、思い出したくない、思い出したくない。
貴方なん
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