アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第九話 思い出される過去
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ユは恐る恐る口を開いた。
「もしかして、まだそういう関係じゃないの・・・・・?」
ソレイユの言葉に俯きながら頷くアスナ。その姿には哀愁が漂っているのは錯覚ではないだろう。
傍から見てもアスナがキリトのことを好いているのは一目瞭然なのだが、当の本人はその気持ちに気が付かない。
そんな話を聞き、まあ、人間、自分に向けられる好意には疎いものだからな、などと考え始めるソレイユ。気まずい雰囲気が流れる中、先ほどまで哀愁を漂わせていたアスナが口を開いた。
「・・・・そういうソレイユ君こそどうなの?」
「うん?なにが?」
アスナの言葉に首を傾げるソレイユだが、それだけではアスナの追及は止まらなかった。
「ルナのことよ。どう思ってるの?」
「恋人」
「・・・・・えっ!?・・・つ、付き合ってるの!?」
「付き合ってますよ」
驚いているアスナを見ていたずらが成功した子供のような笑顔で眺めているソレイユ。それを見たアスナが頬を膨らまして拗ねたようにそっぽを向きながら言った。
「もう、なんで教えてくれなかったのー!」
「そっちのほうがおもしろそうだったから」
アスナが拗ねたような口調にソレイユはしれっと答える。その答えが不満かのように、アスナがソレイユにつっかかっていくが、当のソレイユはどこ吹く風な状態で受け流している。
すると、不意にアスナが顔を引き締めて真剣な表情で聞いてきた。
「・・・ねぇ、ソレイユ君はどうしてギルドを避けの?」
「・・・言わなかったっけ?」
「聞いてないよ!昨日聞こうとしたら、勝手に帰っちゃったでしょ!」
「そうだっけ?」
「そうです!今日という今日は聞かせてもらいますからね!」
わざとらしく首を傾げるソレイユにアスナは頬を膨らませながらお怒りになっているが、全然怖くない、というのがソレイユの感想だったりする。
「別にギルドを避けているわけでも、所属してなかったわけでもねぇぞ?」
「えっ?そうなの?」
ソレイユの意外な言葉に驚くアスナ。そんなことに構わず、ソレイユは言葉をつづける。
「どちらかといえば、俺が避けてるんじゃなくて、ギルド側が避けてるんだよ」
「ギルド側が、避けてる・・・?」
ソレイユの言葉の意味が理解できないアスナ。そんなアスナを見たソレイユは苦笑いをしながら説明を続けた。
「俺は奇人変人だからなぁ。そこらへんが嫌われる理由だろうよ」
「奇人変人って、そんなこと・・・」
「ない、ってか?」
ソレイユの言葉にアスナは頷く。そんなアスナをからかい口調でソレイユはおちょくる。
「ならお前も奇人変人ってわけだ」
「ちょっと!?私は、普通、です!!」
「と思っ
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