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転生とらぶる
マブラヴ
0886話
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ろ本当に中国は切り捨てた方がいいのかもしれないな。
 未だにオーストラリアの基地に人を送ってくるのもうんざりだし。
 そんな風に思っていた、その時。応接室の通信が着信を知らせる。

「あら? 鉄原ハイヴの方が片付いたのかしら」

 夕呼が呟いて通信を取ると、そこに映し出されたのは連城。鉄原ハイヴの件で連絡をしてきたのは間違いが無かったのだろうが、それは決して夕呼が口にしたように攻めて来たBETAを撃退したという理由ではないだろう。
 だからと言って、鉄原ハイヴを取り戻されたという程に切迫している様子でもないし……さて、何があった?
 そんな俺の疑問に答えるかのように、画面に映し出された連城は口を開く。

『香月副司令、鉄原ハイヴに攻めて来たBETAの撃退は無事完了しました』
「……その割には嬉しそうじゃないけど? 何があったの?」
『はい。つい先程統一中華戦線から声明が発表されました。以後、自分達は鉄原ハイヴの防衛からは手を引く、と』

 何を言っている? それが俺の正直な気持ちだった。
 夕呼は小さく笑みを浮かべてその報告を聞き、鎧衣はわざとらしい様子で天を仰ぎ、社は特に表情を変えずにその報告を聞いている。
 鉄原ハイヴは、言うまでも無くユーラシア大陸における人類の橋頭堡だ。そして、それ以上に人類が初めてBETAから奪い取ったハイヴという点でも大きな意味を持つ。
 だと言うのに、その防衛から手を引くだと?

「ふーん、理由は?」
『それが、その……統一中華戦線に対する鉄原ハイヴでの扱いが悪いという話で、補給の類も満足に寄越さずに自分達を弾避けとして使い潰している。自分達統一中華戦線の目的はBETAに支配された領土を取り戻す事であり、韓国の番犬ではないと』
「使い潰しているの?」
『いえ、こちらで調べた限りではそのような事はありません。大東亜連合と国連軍がしっかりと共同で管理をしていますし、補給についても不足する事無く行われています』

 となると、単純に言いがかりか?
 あるいは、自分達こそが世界の中心だと思っていた統一中華戦線……いや、中国が韓国の、延いては大東亜連合の下にいるのが気にくわないと判断したのか。

「うーむ、困りましたな。実際に鉄原ハイヴの防衛力に関しては統一中華戦線が大きな役割を果たしていたのも事実ですからね」

 惚けた様子で呟く鎧衣だが、その内容に関しては決して聞き流せる内容ではない。

「統一中華戦線っていう話だけど、それは台湾も同調しているの?」
『いえ、完全に中国の軍人の独断の模様です。勿論同調している台湾の軍人がいないとも限りませんが』
「その辺はせめてもの救いね。……さて、どうしたものかしら」
「そうですな、あの地を失うのは痛いですから」
『統一中華戦線か
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