マブラヴ
0886話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
白陵基地の応接室で、折角だからとニュージーランド饅頭を皆で食べる。
饅頭を口に運びながら一瞬何かの薬でも仕込んでいるんじゃないかと思ったが、よく考えれば鵬法璽で俺達に対して不利益な行動を取る事は出来なくなっているしな。
……それ以前に、俺に毒の類が効く筈もないんだが。
それにしてもオーストラリアと親しい関係にある俺に向かってニュージーランド饅頭とか、洒落のつもりだったのか?
「美味しい、です」
夕呼の隣で饅頭を食べている社が小さく呟く。
そう、実際にこの饅頭はそれなりの味を出している。
合成食の味が上がってきている証拠だろう。
そんなニュージーランド饅頭を食べながら、ふと気になっていた事を夕呼へと尋ねる。
「連城がさっき何か急いでいたようだが、何かあったのか?」
「ん? ああ、その事ね」
俺の言葉に、飲んでいたコーヒーのカップをテーブルの上に置きながら鎧衣の方へと視線を向ける。
そこでは合成コーヒーでは決して出せない香りに、羨ましそうな視線を向けている鎧衣の姿が。
紅茶派の俺には分からないが、あのブレンドはフェイトから送られたオリジナルブランドで、バルトフェルドと一緒に研究して作り出した物なんだとか。
しかも驚いた事にマクロス世界やギアス世界に少量だが輸出しており、それなりの評価を得ているんだから驚きだ。
それが夕呼の所にあるのは、単純に俺がフェイトから貰った物をレモン経由でコーヒー派の夕呼に渡したからだったりする。
でもってそんなコーヒー派に負けていられないとネギも何とか紅茶を広めようとはしてるんだが……残念ながら劣勢らしい。それでこっちにも協力要請が来たんだが、俺は一応紅茶派だけど、缶紅茶で満足出来る程度の紅茶派だしな。
ユウキやレーツェル辺りを戦力に組み込めば、紅茶派の戦力も充実するんだろうが……まぁ、無理だろう。
ともあれ、夕呼が飲んでいるコーヒーはこのマブラヴ世界では、それこそアメリカ大統領のビルですらそうそう飲める物じゃない……らしい。
で、こうして見た感じでは鎧衣も紅茶よりはコーヒー派なのか、夕呼の持っているカップから漂ってくるコーヒーに羨ましそうな視線を向けている訳だ。
「アクセル達が攻略した鉄原ハイヴがあるでしょ? あのハイヴに重慶ハイヴからBETAが攻めてきたらしいのよ」
「……規模は?」
鉄原ハイヴは、ユーラシア大陸の中でも橋頭堡と言ってもいい存在だ。
そこを攻められるとなると、ゆっくり見ている訳にもいかないだろう。
だが、夕呼は小さく笑みすら浮かべ、コーヒーのカップへと手を伸ばして香りを楽しみながら口を開く。
「1個連隊規模よ」
「2000から3000匹か。……大丈夫なのか?」
持っていたニュージーランド饅
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ