アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第八話 過去の悲劇
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刀し無言でカウンターを当て殴り返していく。
そのやり取りを何度か繰り返し、キリトの膝が笑い始めた時、聞きなれないアラームが鳴り響いた。その音源はキリトのメインウインドウであった。
キリトはアイテムウインドウを操作して音の発生源であるメッセージ録音クリスタルを取出し、ソレイユがいるのにも構わずクリスタルをクリックした。そこには今は亡きサチの声が録音されていた。
◆
「・・・・・こんなとこかね」
「「・・・・・・・」」
ソレイユの話した過去に何も言えないアスナとルナ。キリトは何も話さず俯いているだけであった。そんな中、アスナがソレイユに問いかけた。
「・・・・なんで、ソレイユ君は生命の碑の前にいたの?」
その質問にソレイユは何のためらいもなく答えた。
「・・・・・・謝るためだ」
「謝る?」
「ああ・・・・・。申し訳ないな、おれは≪蘇生の結晶石≫を使わない、とね。最初から壊す気満々だったんだよ」
「・・・・・そう、なんだ」
そして、再び沈黙が訪れる。誰もしゃべろうとしない中、ソレイユはドアに向かって歩き出した。
「とりあえず俺は帰るよ。いくぞ、ルナ」
「え・・・・、う、うん。じゃあ、アスナ、キリト君。また明日」
そういいながら部屋から出て行くソレイユとルナ。ルナは先に出て行ったソレイユに早足で追いつき並びながらアルゲートの街道を歩いていく。歩きながらルナはソレイユに問いかけた。
「なんで急に出て行っちゃったの?」
「あの場に俺たちがいないほうがいい気がしたからだよ」
「そっか・・・・」
ソレイユの言葉に一度だけ頷き、それから何も話すことなく転移門に歩いていく。そして、転移門が間近に見えてきたところで不意にルナが口を開いた。
「・・・・・ねえ、ソレイユ」
「うん?」
「ソレイユは、さ。私が死んじゃったら・・・・・どうする?」
ふり向きながら言ったルナの言葉に呆気にとられるソレイユだったが、間をおかず溜息をしてルナの額に凸ピンをした。いきなりのことで反応できずまともに食らってしまい、結構な痛みがあったのか凸ピンをされたところを涙目で押さえながら、ソレイユに涙目になりながら抗議した。
「むぅ〜、いきなりひどいよ」
「お前がくだらないこと言うからだろ」
ソレイユはそういうがルナはどこか納得できないものがあるのか、ジト目でソレイユのことを見ていた。そんな視線を向けられたためか、ソレイユは思いっきり溜息を吐き苦笑いをしながら先ほどのルナの質問に答えていく。
「お前が死んだら・・・そうだな。悲しみはするだろうさ・・・・。でも、蘇らそうとはせず、前を向いて歩いていくと思うよ」
ソレイユの言葉にルナはそっか、とだけ答え
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