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DQ3 そして現実へ…〜もう一人の転生者(別視点)
愛するがこその告白
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…」
どう言って良いのか分からなかった…
「え!?さっきのアルルとの事で!?」
「ううん…違うの…ウルフ…貴方の事でなの…」
正確には違う…私の人生のことでなのだが…それにはウルフが大きく関わる。
もう私の人生に、彼の存在は必要不可欠なのだから!

「お、俺の事………!?」
「私ね…最初はウルフの事、好きじゃなかったの…」
そう…好きとか嫌いとか…そう言う感情は一切無かった…
「それは俺だって…嫌いじゃなかったってだけで、好きになったのはジパングでだし…」
「違うの!私のは違うの…そう言うのじゃなくて…もっと酷いの…」
気付けば私は泣いていた…
きっと彼を失いたくないからだろう…
本当のことを語ったら、彼は私から離れていってしまう…そんな恐怖からだろう。

「私にとって出会った頃のウルフは、性的欲求を満たす為だけの男の子だったの…」
最低な考え方だ…
「せ、性的…?」
「可愛らしい男の子…他の女に手を出される前に、私が童貞奪っちゃお!そんな邪な気持ちでウルフに近付き、誘惑し続けてたの!興味が無くなれば、違う男の子に乗り換えよう…そんな不埒な考えで…」
私にとっては、この世界に存在することも、現実逃避のお遊びだったのだ。
これが現実であることには目を瞑って…

「お父様には、それが最初から分かっていたの…それでお母様に怒られましたの…………ごめんなさいウルフ…こんな女、嫌いですよね…」
お父さんは凄い…
お母さんに嫌われるかもしれないのに、よく告白することが出来たと思う。
私は不安で死にそうだ。

「マリー…今でも俺の事は性的に好きなだけ?」
「違うの!!今は違うの!私、ウルフが大好き…ウルフの事を愛してるの!本当に…本当なの…信じて…」
思ってもない台詞だった。
私はウルフを愛してる…
自らを犠牲にしても私を守ってくれる彼のことが、今では何より愛しているのだ。

「じゃぁ、途中経過なんて関係ないよ。今、相思相愛なら俺は満足だ!これから二人の愛は何よりも強固な物だと証明して行こう…リュカさんとビアンカさんよりもラブラブな事を見せつけようよ!」
私はこの人に全てを捧げよう。
お父さんがお母さんに、自らの事を告げた様に私もウルフに全てを伝える。

「マリー…愛してるよ…」
溢れる涙をハンカチで拭いつつ、彼が私に愛を囁く。
私は親にだけでなく、彼にも愛されているのだ…
ウルフの首に抱き付き、泣きながら呟いた。
「私も愛してる…ウルフのことが大好き!」


その日の晩…船室で私はウルフに全てを語った。
転生者であること…
転生者とは何か…

彼は驚いていた。
でもこう言ってくれた…
「あまり関係ないよ。マリーはマリーだろ?俺の愛した女はマリーなのだから」




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