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転生とらぶる
マブラヴ
0885話
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「私、鎧衣左近の名に誓ってシャドウミラーに不利益な行動を取らないと誓います」

 鎧衣がそう呟いた瞬間、鵬法璽の効果が発揮される。
 本人にもそれが感じ取れたのだろう。先程までの飄々とした態度とは裏腹に素早く、そして鋭くこちらへと視線を向けてくる。

「これは……一体、どうなったのですかな?」
「お前が宣誓した通り、シャドウミラーに対して不利益となる行動はこれから一切取れなくなった。このマジックアイテム、鵬法璽の効果によってな」

 見せつけるように鵬法璽を手の平の上に置いて見せつけ、鎧衣、夕呼、更には社までもが覗き込んできたところで空間倉庫に収納する。

「今見せたのは魔法の道具、いわゆるマジックアイテムって奴だ。しかも封印級と言われる程に凶悪な能力を持つ……な。効果は簡単。自らの名前に於いて宣言した事を絶対に守らせるという能力を持っている。鎧衣とか言ったな。分かるだろう? お前の魂その物がさっきの宣誓に縛られているのが」
「これは……いや、特に何もありませんが?」

 そう告げつつも、さすがに今の行動は予想外だったのだろう。脂汗か、あるいは冷や汗か分からないが顔に浮かんでいる。

「……ま、そう言うのならそれでもいいさ。俺はこれを使ったって事で満足したからな」

 小さく肩を竦め、再びソファへと座ってから夕呼へと視線を向ける。

「それで、結局俺は何の用件で呼ばれたんだ?」

 その言葉に溜息を吐きながら鎧衣へと視線を向ける夕呼。

「見ての通り、この男を紹介する筈だったのよ。私の協力者にして、煌武院家との橋渡し役のこの男を……ね」
「なるほど。ま、ある意味自業自得でしかないけどな。次からは何か仕掛ける時に、それが可能かどうか、許されるかどうかをきちんと確認してからにするんだな」
「いやいや、これは手厳しい。はっはっは。……では、お近づきの印にこれをどうぞ。ニュージーランド饅頭です」
「……饅頭?」

 何でニュージーランドに饅頭があるんだとか、そもそも鵬法璽を使われた割には全く堪えてないとか、色々と言いたい事はあるが……取りあえず鵬法璽で縛られている以上この饅頭は普通に食えるものなんだろうな。
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