マブラヴ
0885話
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を決して見せないような雰囲気を発している。
「俺は……」
「ああ、アクセル代表だったかね。いや、これは初めまして」
そうして、俺の言葉を遮るようにして告げてくる男。
……妙にかんに障るな。
「わざわざ名前を知っていたのなら、俺が誰かを聞く必要は無いだろ」
「いやいや、まさかこんな場所にシャドウミラーの代表がいるとは思ってもいなかったのでね。それよりもこれを差し上げよう。イースター島の土産です。……まぁ、買ったのは日本でだがね」
そう告げ、懐から取り出したのはモアイのキーホルダー。……イースター島、ねぇ。
こちらに近づいてきた男が、テーブルの上にキーホルダーを置く。
取りあえず、と受け取ったそのモアイ象のキーホルダーを手に取り……違和感に気が付く。
「ほう、また随分と面白い機能を持ったキーホルダーだな。……見たところ日本人のようだが、これは日本の総意と受け取っても構わないんだな?」
「おやおや、気が付かれるとは思わなかった。勿論違うようでそうでもあるようで、違うよ」
一見するとキーホルダー。……しかし、その中身には何らかの機械が仕込まれている。盗聴器か、発信器か……あるいは、爆弾か。
「さて、こういうのを貰ったとなると日本に対する態度も考えないといけないな。まずは他の世界からの輸出品を一旦停止、技術協力に関しても一時停止といったところか」
そう告げた途端、目の前にいる怪しい男の頬がヒクリと動く。
まさかそこまでするとは思っていなかったのだろう。
そうして、その男が何か口を開こうとした、その時。
不意に応接室の扉が開いて夕呼が社を引き連れて中へと入ってくる。
そうして、俺と男を……そして、俺が握っているキーホルダーを見て何が起きているのかを理解したのだろう。額を押さえて溜息を1つ。
……まぁ、自分がしでかした失態を思い出したのだろう。
「あのねぇ、鎧衣。アクセルをおちょくって日本が被害を受けても、私は責任持てないわよ?」
「……やぁやぁ、麗しの香月博士。会えて何よりです。ですが、それは酷い。私としては、純粋に好意からのプレゼントだったのですが……」
「ほう?」
鎧衣の言葉を聞き、持っていたキーホルダーを握りしめる。
瞬間、手の中で粉々になり……モアイが掘られていた木と、そうして何らかの機械の部品がテーブルの上に零れ落ちた。
そう、本来であれば木を彫って作ったモアイのキーホルダーには絶対に存在しない筈の機械部品。
「……さて、言い訳があるのなら聞かせて貰おうか」
「いやいや、これは不思議。どこでこのような物が混ざってしまったのか」
まるで自分は何も悪くないとばかりに告げてくるその様子に、何かを言おうとしたその時。
「アクセル
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