MR編
百三十八話 違和感
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である事は少し気になって居た。ただ……
「攻略は成功した筈なんだよな……」
「そこよね、失敗したとかならともかく、何で成功して覇気が無くなるのかが分からないわ」
「うーん、狙ったドロップが来なかったから?」
「そう言う事情じゃないでしょう?今回の彼女達は」
其々首を傾げながら言っていると、不意に校内放送のチャイムが響いた。
『えぇ〜、最終下校時刻に成りましたぁ。生徒の皆さんは速やかに下校してください』
「ん、もう、か……とりあえず、今日は此処までにしましょう。先生にも迷惑だし」
「は〜い」
「ん、おう」
杏奈の一言で、涼人や美雨は帰り支度を始める。
自身のUSBやワイヤレスマウスなどをカバンの中にぶち込みながら、涼人は少しだけ頭を掻いた。
────
「うっ、し」
鍋の中身を軽く小椀に移して啜り、リョウはニヤリと笑う。場所が場所なら相手に威圧感を与える其れも、エプロン姿で、キッチンに立ったまま言っては、唯の得意げな料理青年である。
「あー!できたー?」
「おう。さてと、スグ、お前カズ呼びに行くのと此処で飯よそうのどっちが良い?」
「んー、じゃあご飯分けとく。廊下寒いし……」
「運動部が何をへこたれた事を……んじゃよろ〜」
言いながら涼人はエプロンを脱ぎ、手をヒラヒラトふりながら涼人は階段を昇っていく。和人の部屋の前まで来ると、涼人は数回のノックをする。が、返事が無い。
「ただの屍のようだ〜っと、カズ、おーい、開けるぞ〜」
直葉の部屋ならばともかく、和人の部屋となるとお構いなしに涼人は侵入する。直葉も女子かどうかは正直微妙だと涼人は思っているのだが、そう言う時だけは女子化するのだあの妹は。
「HEY、メシだぞ。何してんだ少年」
「ん?あぁ、兄貴か。って、ノックくらい「したぞ」ありゃ?」
パソコンの前で何やら唸っている和人に、涼人は近寄る。彼が見ている画面には、とある病院のホームページが表示されていた。
「?何だお前、風邪でもひいたのか?」
「そう見えるか?」
「いや全然」
苦笑する和人に笑いながらそんな事を言う。和人は頭をポリポリと掻くと、椅子に深く腰掛け、画面を見た。
「今日のアスナの様子さ、気が付いたか?」
「まぁ、な。てか俺だけじゃねぇ。風巻も天松も気が付いてたぞ?」
「はは、やっぱりか」
苦笑しながらそんな風に言う和人は、少し困ったような顔をしながら続けた。
「絶剣が、居なくなった」
「あぁ?居なくなったってお前、ALOからか?」
「うん。けどその居なくなり方が何て言うか……妙でさ」
「妙?」
「あぁ」
頷き、和人は少し視線を鋭くした。
「絶剣さ、アスナを[姉ちゃん]って呼んだらしいんだ」
「…………!」
「そ
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