運命を信じますか?
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ドクンッと、心臓が跳ねるような感覚が襲いかかり、私は身体が硬直するのを感じ取った。
ピストル、拳銃…次々に私のトラウマが頭のなかでフラッシュバックしていく。
「バァン」
「っあ……」
私は立っている感覚すら分からなくなり、その場に座り込んでしまった。
「なあ朝田ぁ。
兄貴がさぁ、モデルガン何個か持ってんだよなぁ。
今度ガッコで見せてやろっかぁ……」
「う………あ………ひっ」
「お前好きだろぉ?ピ・ス・ト・ル」
「おいおいゲロるなよ朝田ぁ」
「あははははは!」
吐き気、頭痛、目眩に襲われる。
周りの事など一切解らなくなるほどに目の前が暗く、霞んでくる。
私は、まだ強くなんてなかったのかな…?
小さくても抵抗しようなんて、思い上がりだったのかな…。
「取り合えず今持ってるだけで許してやるよ。
朝田、具合悪いみたいだしさ」
遠藤さんはそう言って私の鞄に手を掛けて――――
『俺が行くまで絶対に負けるな!諦めるな!』
そんなあの人の言葉が頭を過り、私の視界は急激にクリアになる。
「っ!」
「っあぁ?」
私は遠藤さんの手を払い、距離を数歩取った。
「朝田ぁ。お前マジで調子のってんじゃねぇの?
兄貴に回すぞお前…」
負けない。負けられない。
あの人が来るって言ったんだから!絶対に諦めない!
「はい邪魔ー」
「うあ!」「わっ!」
突如、私の後ろから二人の悲鳴が聞こえた。
拍子に振り替えるとそこには――――
「カツアゲ何てのは今でも流行ってんの?風習?」
彼がいたのだから。
「カツアゲ何てのは今でも流行ってんの?風習?」
一部始終見終えた俺は流石に不味いだろうと思い乱入することにした。
壁際に寄せてやった女子二人は立ち上がって残りの一人の傍らに避難する。
「誰だよアンタ」
「へ?んー…知り合い、友人…親戚?あー、何だろね?」
「私が聞いてんだよ!」
「まぁ助けに来た通りすがりだとでも思っとけよ女子高生」
つーか最近の若いやつらは礼儀ってのを知らんのか?
和人だって目上の人には敬語使うのになぁ。
「助け?あぁあぁ分かった。アンタ用心棒か。
ふーん…朝田ぁ。やってくれるじゃん」
「………」
あれ?シカト?もう眼中にありませんよな感じ?
て言うか何で俺に熱視線向けてんのこの娘。どっかで会ったかな?
「さて、どうする?正直お帰り願いたいところだけど」
「私の兄貴さぁ、空手初段何だよなぁ。
アンタがどれだけ強いのか知んないけど、絶対敵わないよ?」
……何これ?
自分には恐ろしいバックがいるんだぞとか
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