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俺の名はシャルル・フェニックス
雷光と不死鳥
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出さねぇように見張ってたためだ。

そこから逃げ出すことは一応可能だった。

けれど俺はしなかった。

何故ならそんなことをしてしまえばフェニックス家を放逐されてしまうからだ。

ただでさえ、黒歌達の件と人間である理子と恋を連れてきたこと、白雪をスカウトしてることで睨まれているのだ。

次なんかはねぇ。

一応、フェニックスの宝涙の製作者であることと"鬼才"だから、首の皮が繋がってるに過ぎねぇ。

もし放逐されたとなると俺は四人を養いながら、生活しなければならなくなる。

はっきり言って無理だ。

だから、俺は朱璃さんよりも仲間を選んだ。

俺はその選択に後悔はしないだろう。

絶対に。






姫島家へと辿り着いた。

そして――

「母さまぁぁぁぁっ!」


絶叫が聞こえた。

チッ!使い魔が殺られたか……

けれど、まだだ!まだ間に合う!

俺はそのまま急降下し、部屋へと飛び込む。

目の前にはこちらに背を向けた大人達が。

「邪魔だ!」

手から炎の塊を出し、数人の頭へとぶつける。

室内だから火事の原因にならないように気を使うぜ。

そして空いた隙間を縫うようにして飛ぶ。

見えた。

朱璃さんの体の側で茫然としてる朱乃の姿が。

持ってきたフェニックスの宝涙を素早く朱璃さんの体に撒き散らす。

「これをてめぇの母親の傷にかけろ!
そしてあんまこっちを見んな!
わかったな!」

宝涙を2瓶ほど朱乃に押しつけ返事も聞かずに俺は大人達の方へと向く。

「……フェニックス…………悪魔か!?」

「悪魔が何故ここに!?」

俺の突然の登場に驚愕の声を上げる。

隙をありがとなド三流ども。

「ただ通りすがっただけだ。
んじゃ、燃え果てな!」

目眩ましに弱めの炎を大人達の頭部へと放つ。

そして羽を羽ばたかせ、大人達へと肉薄する。

「ハッ!こんなショボいほ――ぐぺっ!?」

嘲笑われたことに苛ついたので腹を思いっきり蹴っ飛ばした。

二人も巻き込んでぶっ倒れたのでそのままのし掛かり片手に留めていた炎で心臓を抉る。

多対一なのだ。

必ず戦闘不能にするにはこれしかない。

ついでに押し倒された大人二人のも抉っておく。

これで3人。

敵はあと4人。

「よくもぉぉぉ!」

すぐ近くにいた大人が斬りかかってくる。

俺は再び羽を羽ばたかせ避け、他の3人にさっきより強めの炎を放ち牽制する。

そして返す刀で再び斬ろうとしてくる敵の目に小さな炎を放つ。

敵は本能的に攻撃よりも炎を避けようと行動をとる。

その隙に蹴りをいれ、外に飛ばす。


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