二十五話:作戦会議は重要だよな
[1/6]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
「単刀直入に言うぞ。俺達にエクスカリバーの奪還、もしくは破壊に協力させてくれ」
ゴツンと頭をテーブルに打ち付けながらイリナ達に頼み込むイッセー。
その様子というか言った事に目を丸くして驚くイリナとゼノヴィア。
正直に言うと俺も驚いている。いつも通り前事情がなんにも知らされていないからな。
エクスカリバーを破壊? いいのか、かなり重要な物なのに壊していいのか?
まあ、俺が考えてもしょうがないか。事情は後で聞けばいいよな、話の腰を折るのも悪いし。
因みに現在俺の家にいるのは、俺が招いたイリナとゼノヴィア。
そして先程来た、イッセー、小猫、祐斗、それと確か生徒会の匙が居る。
それにしても……祐斗の奴、何だか吹っ切れた顔をしているな。
俺と同じであいつも悩みから解放されたんだな。……よかったな。
「………私達は悪魔に介入するなと言ったはずだが?」
「それを承知の上で頼んでいるんだ。それに……俺は赤龍帝だ。
お前達は悪魔じゃなくてドラゴンの手を借りたと思えば良い」
「ドラゴンの手をか? 屁理屈だな」
毅然とした顔で自分をドラゴンだと言い放つイッセー。
そしてそれを少し皮肉気な顔をして見て屁理屈だというゼノヴィア。
両者の間には独特の緊張感がありそれを見つめる者達の間にも緊張感が走る。
しばらくそのままの空気で沈黙が続いていたがやがてゼノヴィアの方が目を閉じてフゥと息を吐き出したことでその空気は終わりを告げる。
ゼノヴィアの中で考えが決まったんだろうな。
「……わかった。そのドラゴンの手を貸してもらおう」
「ゼノヴィア! 本当にいいの、そんな屁理屈を通して!?」
「私とて本心では断りたい。だが、今回の件は私達二人だけでは成功確率はお世辞にも高いとは言えない。二人ではエクスカリバーを探すだけでもかなりの時間がかかる……任務遂行を考えればこれは悪い条件じゃない」
イッセーの申し出を渋々といった感じではあるが承諾するゼノヴィアにイリナが食って掛かる。それに対してゼノヴィアは淡々と承諾した理由を話していく。それを聞いたイリナは未だに納得のいかないような顔をしているが、かと言って反論できる要素もないので黙って引き下がった。
さてと……ここから考えるにエクスカリバーが何者かによって教会から盗まれてゼノヴィア達はそれを取り戻すためにこの町に来たってところか。それで俺が居ない間に悪魔は関わらないように釘をさしていたけどイッセーがそれを破りに頼みに来た……何の為かは、まあ、十中八九、祐斗の復讐が関わっているんだろうな。
それが原因でここ最近悩んでいたんだしな。でも、無茶苦茶気合の入った表情しているから、多分、今は吹っ切れたうえで復讐に乗り出そうとしているんだろうな
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ