ターン17 冥府の姫と天球の司
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「ふーん。悪いけど、これは私の力じゃないよ、だってさ。たとえ私が望まなくても、このデッキは私に力を与え続ける。いかなる形であろうとも、私が最終的な勝者になるまで、ね。だから、貴女の言葉は的外れ。私じゃなくてこのデッキそのものを勧誘したら?って言ってるみたい」
「は、はい?どういうことですの?」
あなたなんとか解説しなさい、と言わんばかりの視線がこっちに向けられたのを感じるが、正直僕にも今の言葉の意味はまるっきり分からない。声のトーンやらなんやらから考えるにどうもネタや冗談ではなさそうなんだけど、真剣にしゃべってるとしてもちょっとよくわからない。デッキが強制的に勝たせるだなんて、そんな真似精霊だらけの僕のデッキでも無理だろう。そもそも、夢想には精霊が見えないはずだ。
「ううん別に、だって。聞き流してもらって構わないよ、ってさ。魔法カード発動、龍の鏡。このカードは墓地のモンスターを素材にしてドラゴン族の融合モンスターを呼びだすカード………それじゃあいつものいってみようか、だってさ。冥府の扉を破りし者よ、其には死すらも生温い。墓地のワイト2体を素材にして融合召喚、冥界龍 ドラゴネクロ!」
天空の聖域に浮かぶ空中神殿の一部に亀裂が走り、そのまま神殿を突き破って冥界の龍が長い首を突き出す。風圧によって周りの雲もちぎれて消えてゆき、粉々になった瓦礫がただワイトキングとドラゴネクロの足元に散らばっているのみだ。別に聖域破壊されてないのにね、とか思っても言ってはいけない。
「ドラゴネクロ召喚のために墓地のワイトとワイトメアを除外したから、ワイトキングの攻撃力はさらに2000ポイント下がるみたい」
冥界龍 ドラゴネクロ 攻3000
ワイトキング 攻5000→3000
「いいえ、まだ、まだですわ!ワタクシのこの伏せカードはトラップカード、魂の一撃。あなたの残りライフ、そしてそのモンスターの攻撃力では例えドラゴネクロの特殊能力をもってしてもライフポイントを半分支払うことで自分のモンスター1体の攻撃力を4000マイナスその時点でのライフの数値だけアップさせる、このカードの突破は不可能ですわよ!」
「確かにね、だってさ。でも、だったら戦わないだけ。そこの眩しい天使には悪いけど、真正面からぶつかることができないなら他のところから回り込ませてもらうよ。魔法カード発動、クロス・アタック。自分フィールドに同じ攻撃力のモンスターが並んだ時、他のモンスターが攻撃できなくなる代わりにそのどちらかは直接攻撃できるようになるみたい。バトル、ワイトキングでダイレクトアタック、螺旋怪談!」
「う、嘘………」
ワイトキング 攻3000→天下井(直接攻撃)
天下井 LP1100→0
「おめでと、夢想
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