ターン17 冥府の姫と天球の司
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スね」
いくら夢想の頼みでもデュエルできるならここは断ろうとも思ったけど、先手を打った夢想がこれ見よがしに茶色いコーラの染みの部分見せつけてきたせいで何も言い返せなくなった。たった今起動したばかりのデュエルディスクの電源をもう一度切り、一歩下がって椅子に座りなおす。
「へ?え、ちょっと、ワタクシが決闘を申し込んだのはこちらの」
「僕もそう思うけど、ほらあれよあれ。レディーファースト的なサムシングよ」
とでも思わないとやってけない。まあ夢想のことだ、純粋に自分の欲望だけじゃなくて何かしらの訳があるんだろう。
「むうぅ………いいわよ、もう!こうなったら誰だって相手するわ、かかっていらっしゃい!」
「そう来なくっちゃ、だって」
「「デュエル!!」」
「先行はワタクシね、神秘の代行者 アースを召喚!このモンスターが召喚に成功した時、デッキの代行者モンスター1枚………創造の代行者 ヴィーナスをサーチするわ。さらに魔法カード、天空の宝札を発動。手札の光属性天使族、勝利の導き手フレイヤをゲームから除外することで、カードを2枚ドローしますわ。これでターンエンドですの」
なんで始まったのか今一つよくわからないデュエルは、よくわからないままに進んでいた。攻撃力1000のモンスターを特にカードを伏せるわけでもなく攻撃表示で出すとは、いかにも怪しいものがある。
でも、そんなことに頓着するような夢想ではない。
「私のターン、マッド・デーモンを召喚してバトル!ボーン・スプラッシュ!」
腹の中に頭蓋骨を持つ人型の悪魔が、勢いよく無数の骨を吹き付ける。てっきりオネストでも握っているのかと思ったが、以外にも緑の羽根を持つ天使はその攻撃にあっけなく倒れた。
マッド・デーモン 攻1800→神秘の代行者 アース 攻1000(破壊)
天下井 LP4000→3200
「きゃあっ!こ、この程度なんでもないわね!」
「そうかな?なんだって。カードを伏せて、ターンエンド」
天下井 LP3200 手札:5
モンスター:なし
魔法・罠:なし
夢想 LP4000 手札:4
モンスター:マッド・デーモン(攻)
魔法・罠:1(伏せ)
「ワタクシのターン、先ほど加えたヴィーナスを召喚しますわ」
創造の代行者 ヴィーナス 攻1600
続いて召喚されたのは、白と緑を基調としたアースとは違い黄色がかった色で統一されている天使。両腕を組んで黙想するその周りを、赤、青、水色の球体がぐるぐると規則正しく回っている。
「ヴィーナスは500ライフを払うことで、デッキからこのモンスターを呼びだすことができますの。1000ライフを払うことで、お出でなさい!神聖なる球体!
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