暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン17 冥府の姫と天球の司
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わのカールがついた髪型と、いかにも英国人かそのコスプレのような格好だった。わざわざこの島にいるってことは生徒で、僕が会った覚えがない女子ってことは多分今年入学してすぐ光の結社に捕まったんだろう。だからきっとこんな面白おかしい動きづらそうな恰好をしてるんだ。本人が楽しそうだからそれでいいと思うけどね。

「夢想、この子の名前わかる?」
「うーん………覚えがないかな、なんだって。こんな派手な子はいなかったと思うけど」
「ちょ、ちょっとあなたたち!決闘を申し込んだのですよ、もうちょっと反応なさい!それとワタクシは名誉あるデュエルアカデミアホワイト寮の一員、天下井(あまがい)ですわ、覚えておきなさい!」

 目をつぶって反応を待ってるドヤ顔を放置してふたりでひそひそ話しこんでいると、すぐに詰め寄ってきた。あっさり名前を教えてくれるあたり、根は素直な子なんだろう。

「決闘?決闘(デュエル)じゃなくて?ってさ」
「あ、いえ、そんなことはありませんわ。ワタクシのようにたおやかな淑女は、ガサツな殿方のように自らの拳を振り上げるような真似は致しませんもの。手袋を投げたのもあくまで形式的な行事ですのでお間違えありませんように」
「そですか」

 たとえどんななりしててもそこはデュエリスト、ということか。実際プロデュエリストにはそういう人も多い。実力ももちろんだけど、キャラや見た目のインパクトで毎回見てる人を楽しませてくれるタイプの。僕はその人がデュエルを楽しんでるならわりと見た目なんかは何でもいいです。

「あら、随分と静かになったわね。まあいいわ、だいたいあなた、その赤い恰好が気に入らなかったのよ。いつまでも廃寮寸前のオシリスレッドの制服なんか着て、カッコつけてるつもりなのかしら?こう言っちゃあなんですけど、かなり痛い子ですわよそれは」

 さっき無視したのがよっぽど効いたらしく、もはやただの悪口になっている非難を大人しく聞く。これで相手が男ならブチ切れて手を出してくるまで煽り返すんだけど、うーむ。別に男女差別なんてする気はないけど、やっぱり女の子相手はやりづらい。

『マスター………多分私の影響なんだろうがだいぶ腹黒くなったな』

 そう言うチャクチャルさんはだいぶ丸くなったと思う。元からそんなに悪ってふうには思わなかったけど。ちなみに僕は元から割とこんなんだったはず。むしろアカデミアに入ってから大人しくなっただけで。

「ちょっと!聞いてらっしゃるの!?」
「うん、聞いてる聞いてる。いいよ、デュエルしようってんでしょ?なら今すぐ相手に」
「ねえ清明、ちょっと変わって。私、今日はまだ誰ともデュエルしてないから1回ぐらいデュエルしたいな、だってさ」
「ええー!?…………しょ、しょうがないなあ。じゃあそこの君、悪いけど僕パ
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