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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
SAO編 Start my engine and step on blue light in Aincrad
Chapter-10 すべての終わり
Story10-3 最終ボス
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キリトは自分の武器を引いて、軽く後ろに跳ぶとヒースクリフとの間に距離を取った。


数歩歩み出たアスナたちがキリトの隣に立つ。

アスナがゆっくりと口を開いた。

「システム的不死?って、どういうことですか、団長?」

戸惑ったようなアスナの声に、ヒースクリフは答えない。

厳しい表情でじっとキリトを見据えている。


キリトが両手に剣を下げたまま、口を開いた。

「これが伝説の正体だ。この男のHPはどうあろうとイエローまで落ちないようシステムに保護されているのさ。

不死属性を持つ可能性があるのはNPCでなけりゃシステム管理者以外有り得ない」

「このゲームに管理者はいない。


ただ1人を除いてはな」

キリトが上空をちらりと見やる。

「この世界に来てからずっと疑問に思っていたことがあった」

「えっ?」

「それって…………」

アスナとフローラはおそるおそる尋ねた。

「茅場晶彦は今、何処から俺たちプレイヤーを観察し、世界を調整しているのかってことだ」

シャオンが後ろから言った。

「そのとおりだ。でも俺は単純な真理を忘れていたよ」

「それは、どんな子供でも知ってることさ」

キリトとシャオンはヒースクリフにまっすぐな視線を据え、同時に口を開く。

「「『他人のやってるRPGを傍から眺めるほど詰まらないことはない』

そうだろう、ヒースクリフ。いや、茅場晶彦」」

全てが凍りついたように静寂が周囲に満ちた。

ヒースクリフは無表情のままじっと此方に視線を向けている。

周りのプレイヤーたちは一切身動きしなかった。


アスナの唇が微かに動き、乾いた声が漏れる。

「団長、本当、なんですか…………?」

ヒースクリフはそれには答えず、小さく首を傾げるとキリトたちに向かって言った。

「なぜ気付いたのか参考までに教えてもらえるかな?」


その問いにキリトが答える。

「あんた、さっきのボス戦で1人だけHPバーがグリーンだったろ?
イエローに落ちていない。
あんたは最初1人でボスの鎌を相手にしていただろ?その時にHPが削られてるのを見た。
それから微動だに変わってないんだよ。妙だと思わないか?
回復アイテムを使っていない。それに戦闘時回復のスキルもつけていない。
なのにHPが絶対にグリーンを割らない。
だから思ったのさ」

ヒースクリフはゆっくりキリトに頷くと、唇の片端をゆがめ、仄かな苦笑の色を浮かべる。

そして、今度はシャオンを見た。

「さて、君はどうかな?シャオン君」

シャオンはゆっくりと目を閉じ、呟く。

「俺もキリトと同じ考えだよ」

「ふむ、予定では攻略が95層
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