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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
SAO編 Start my engine and step on blue light in Aincrad
Chapter-10 すべての終わり
Story10-2 必死の戦い
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まだ空中にあった三人の体が、立て続けに無数の結晶を撒き散らしながら破砕した。
消滅音が重なって響く。
「い、一撃で、死亡だと?!」
クラインが驚きの声をあげる。
通常レベルの上昇に伴ってHPの上限も増えていく。
上手下手はさておきレベルさえ高ければそれに伴いHPも上昇するので死ににくくはなる。
まして、今日みたいなボス戦には高レベルかつ優秀なプレイヤーが集まっている。
たとえボスに攻撃をもらったとしても数発は耐えられるはずだ。
なのにたったの一撃で、だ。
「こ、こんなの、無茶苦茶だわ」
かすれた声でアスナが呟いた。
スカルリーパーは上体を高く持ち上げ、轟く雄叫びを上げると、猛烈な勢いでキリトたちとは別な新たなプレイヤーの一団目掛けて突進した。
「わあああーーー!!」
その方向にいたプレイヤーたちが恐慌の悲鳴をあげる。
再び、骨鎌が高く振り上げられる。
と、その真下に飛び込んだ影があった。
ヒースクリフだ。
巨大な盾を掲げ、鎌を迎撃する。
耳をつんざく衝撃音と火花が飛び散る。
しかし、鎌は二本ある。
左側の鎌でヒースクリフを攻撃しつつも、右の鎌を振り上げ、凍りついたプレイヤーの一団につきたてようとする。
「くそっ!」
キリトが宙を飛ぶように瞬時に距離を詰め、轟音を立てて振るってくる鎌の下に身を踊らせた。
そして、左右の剣を交差させ、鎌を受ける。
「だめだ、重すぎる!」
新たな剣が純白の光芒を引いて空を切り裂き、下から鎌に命中した。
アスナだ。
「2人同時に受ければいけるよ!」
「よし、頼む!」
キリトたち夫婦は右の鎌に取り付いた。
シャオンはヒースクリフの元に向かう。
「ヒースクリフ!お前は残ったメンバーを指揮してボスの本体を攻撃するように指示してくれ!左の鎌は俺が食い止める!」
「了解した。シャオン君頼むぞ」
ヒースクリフは鎌をなぎ払い、シャオンと立ち位置を交代した。
シャオンが鎌を受けようしたとき、横から別の光芒が空を切り裂いた。
それは1人しかいない。
フローラだ。
「シャオン君、俺がじゃなくて、私たちで食い止めるんでしょ?」
「そうだったな。んじゃ、いくぞ!」
2人は放たれる鎌を受け止めては弾き返しの繰り返しだ。
「各員、腹の下に潜りこんで本体にダメージを与える。行くぞ」
ヒースクリフが早くも散り散りになった攻略組のパーティを立て直し指揮をとっている。
時折繰り出される敵の攻撃で少しずつだがHPが削られるがそれすら意識にはないほどに鎌に集中しきっていた。
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