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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
SAO編 Start my engine and step on blue light in Aincrad
Chapter-9 新婚生活
Story9-11 別れ
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「その頃には、もう私たちはかなり壊れてしまっていたのだと思います」
「それが、あの22層の森だったのか?」
ユイはゆっくりと頷いた。
「はい。
キリトさん、アスナさん、わたし、ずっと、お二人に会いたかった…………」
「私も、シャオンさん、フローラさんに会いたかった…………」
「森の中で、みなさんの姿を見た時、すごく嬉しかった…………」
「おかしいですよね、そんなこと、思えるはずないのに……
私たちは、ただの、プログラムなのに…………」
2人は涙をいっぱい溢れさせ、口を噤んだ。
「おかしくなんて、ないさ。
AIとかそうじゃないとか関係ない。
君たちは俺たちの子だ。そして、今、ここに生きてる。
これだけは誰がなんと言おうと変わらない。
偽物とか本物じゃなくて、ユイはユイであり、レイはレイだ。2人は人間なんだ」
シャオンの言葉に2人は救われたような表情になり、母親に抱きついた。
「けど、もう、遅いんです…………」
「なんでだよ、遅いって…………」
「わたしたちが記憶を取り戻したのは、あの石に接触したせいなんです」
ユイが部屋の中央に視線を向け、そこに鎮座する黒い立方体を小さな手で指差した。
「さっき、シャオンさんたちがわたしたちをこの安全地帯に退避させてくれた時、わたしたちは偶然あの石に触れ、そして知りました」
「あれは、ただの装飾的オブジェクトじゃないんです。
GMがシステムに緊急アクセスするために設置されたコンソールなんです」
ユイたちの言葉に、何らかの命令が込められていたかのように、黒い石に突然数本の光の筋が走った。
そしてそれに、音を立てて表面に青白いホロキーボードが浮かび上がる。
「さっきのボスモンスターは、ここにプレイヤーを近づけないようにカーディナルの手によって配置されたものだと思います」
「私たちはこのコンソールからシステムにアクセスし、オブジェクトイレイサーを呼び出してモンスターを消去しました」
「その時に、カーディナルのエラー訂正能力によって、破損した言語機能を復元できたのですが、それは同時に、今まで放置されていた私たちにカーディナルが注目してしまった、ということでもあるんです」
「今、コアシステムがわたしたちのプログラムを走査しています。
すぐに異物という結論が出され、わたしたちは消去されてしまうでしょう」
「もう、あまり時間がありません…………」
「そんな、そんなの…………」
「何とかならないのかよ!
そうだ、この場所から離れれば…………」
シャオンは、なんとか2人を救う方法を必死で考えた。
しかし、子供たちは黙って微笑するだけだった。
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