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我が剣は愛する者の為に
修行編 その四
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「はぁ・・・」

とりあえず、師匠が折った木の隣にある木に照準を合わせる。
掌を突き出し、力を込める。
こういうのは頭の中でイメージすると出やすいかも。
自己解釈をして、頭の中でさっき見た氣をイメージする。
そして。

「はぁぁ!!」

その叫びと共に俺の掌から光の弾が飛び出す。
そのまま木にぶつかり、木の幹が完全に折れる。
出た。
俺が氣を撃った。
あまりのあっけなさに実感が湧いてこない。
その時だった。
カクン、と膝が抜けて前のめりに倒れそうになる。
倒れそうになる所を師匠に支えられる。

「言っただろう。
 動氣は身体を動かすのに必要だと。
 最初からあれほどの氣を撃てば動けなくなるのは当たり前だ。」

「ははは・・・でも、こんなにあっさり撃てるだなんて。」

「ほぼ毎日と言っていいほど野宿と自然に囲まれての修行を行っているんだ。
 無意識に氣というものを感じていたのだろう。
 ともかく、おめでとう。
 明日からはこの氣の扱い方に慣れ、使いこなせるようにしないとな。」

「今からでも大丈夫」

と言おうとしたが途端に睡魔が俺を襲う。
抵抗も空しく、俺は眠りに落ちた。






「寝たか。
 いきなりあれほどの氣を撃てば当然だな。」

腕の中で眠っている縁を見る。
そして一撃で幹を折った事に少し驚いていた。
氣は撃てると思っていた。
しかし、あれほどの威力だとは思っていなかった。
これはひょっとすると氣に関しても天性の才能を持っているやもしれん。
縁を抱えて、毛布に寝かせる。
本当にこの弟子には色々と驚かされる事ばかりだ。
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