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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
SAO編 Start my engine and step on blue light in Aincrad
Chapter-8 74層攻略
Story8-13 鈍色の殺意と速さの代償
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そのたった一瞬、フローラの力が緩む。

「アメェなァ…………舞姫様ヨォォォォ!!」

「がっ…………」

大剣の一振りに耐えきれず、壁に向かって飛ばされるフローラ。

そこでクラディールが大剣スキル突進技〔アバランシュ〕でフローラの胸部を貫通し、そのまま大剣を壁に突き刺した。

「がっ…………げはっ…………」

「そうだなァ……良い事、教えてやるぜ。この場所はなぁ……奴等は知ってる。

当然、小僧、オマエがここにいる事もな。今も見てる筈だ。果たして、あのメンバーを凌ぎきれるかなぁ…………」


それは絶望。

「くっ…………あうっ…………」

胸に残る強烈な不快感に顔をしかめるフローラ。

「つらいかよォ……んー?」

クラディールの目がフローラの胸元のペンダントにいく。

それをクラディールは持ち上げる。

「やめてっ!!それだけは!それだけはっ!!」


その声は無惨にも聞き入れられず、ペンダントはピックで破壊され、そのピックごと髪留めのリボンを切り裂いて落下した。

「ああ…………」

フローラの両目からハイライトが消え、涙があふれでる。


精神状態も不安定。


クラディールは壁に刺さったままの大剣を放して、予備の大剣を装備した。





ここでキリトは戦慄した。
今の状況で、クラディールの言う笑う棺桶の連中がこの場に来ればどうなってしまうのか?と。


今も見ていると言う事は、副団長であるアスナが来ていることも解っている。
しかも、今のアスナ、フローラの精神状態もいつもと違う。
今の遭遇は危険過ぎる。

「く、くひゃはは……」




クラディールはフローラの絶望をした顔を見れて良かったと嗤い続けた。

間違いなく死ぬのだから。

そして、クラディールはゆっくりと、その顔を上げ、細い目で前を見た。


もう、笑う棺桶のメンバー達が来ていてもおかしくない。
だから、もう直ぐ連中がここへ来るのだろうと確信していた。

「あ、あぁ!?」

だが、この時クラディールは、信じられないものを目にしていた。

この場所へ来た副団長アスナ、元KoBフローラのことだけでも驚愕の事だったのだが、それ以上の人物、この世界最速と言われた男がこの場に現れたのだった。






人物はその場から消えた。



次の瞬間、後ろで大剣が外れる声が聞こえた。

「…………」

精神状態が不安定なフローラを座らせ、こちらを見据えていた。

「てめえ、蒼……」

「ラフコフの残党どもはさっき始末させてもらった。

後はお前だけだ」

「はっ、てめえもこの麻痺毒で痺れさせてやる…………」
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