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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
SAO編 Start my engine and step on blue light in Aincrad
Chapter-8 74層攻略
Story8-10 キリトvsヒースクリフ
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オンは、キリトが出て行った扉にもたりかかりながら両雄を眺めた。
「どう思う?」
フローラも隣でキリトを見ながらそう聞く。
「レベル、それにステータス。
同じ攻略組だ。殆ど五分だろう。能力はまあ、知っての通りだ。
後は、ゲームセンス、間合い取りの上手さ、当て感、場数。
何処をとってもキリトが劣っているとは思えない。だから…………」
「団長のスキルとキリト君のスキル。それが明暗を分けるって事?」
直ぐ隣で2人の会話を聞いていたアスナがそう聞いた。
「だろうな」
普通のスキルならば、あまりにもレベルが離れてさえいなければどうとでも対処は出来る。
だが、キリトとヒースクリフ、もちろんシャオンのものもだが、それは違う。
この世界で2つとないスキルを持っているのだ。
全てが同等とくれば、手持ちの武器が明暗を分けてもおかしくない。
「結果は直ぐにわかるだろ。勝負が長引く事は無いな」
中央の巨大な電工掲示板のような数字カウンターが0になった瞬間。
弾かれた様にキリトが真っ先に動いた。
目にも止まらぬ速度、姿勢を低くしさながら得物を刈る獣の様に飛び出したのだ。
あの起動から推察するにキリトが選択したそれは二刀流共通突撃技〔ダブルサーキュラー〕
その素早い速度のままにヒースクリフに切り込むが、それを読んでいたヒースクリフは弾き返していた。
デュエルはまだまだ序の口。
ヒースクリフは、その巨大な盾に隠れ突進を始めた。
身体の8割がたが見えないその姿。
手に持っている剣も見えない。
攻撃に転じるその瞬間を見極めなければあっさりと喰らってしまうだろう。
正面からの攻撃も8割以上は防がれる。
よって、次にキリトがとった行動は右側に素早く回避。
盾の方向へと回り込めば正面からでは解らなかった初期軌道がわかり、攻撃に対処する余裕も生まれる…………はずだった。
「!」
シャオンも思わず目を見開く。
ヒースクリフは盾自体を水平に構えるとそのままとがった先端で突き攻撃を放っていたのだ。
本来盾の役目は防御だ。
それは今までの片手剣スキルでもそれ以外では無かった。
ヒースクリフは盾を武器として扱っているのだ。
キリトは警戒していなかった盾での殴り攻撃を喰らう寸前で後方へと飛んだのだ。
大袈裟に飛距離はあるがHPも殆ど減らず、そして無事に着地していた。
だが、まさかの攻撃手段に動揺は隠せられない様だ。
「あの盾に攻撃判定があるのか」
「まるで二刀流だね」
これではキリトの左右二択の攻撃が出来ると言うアドバンテージもない。
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