マブラヴ
0883話
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くしており、同時に指揮官の命令に従うようにされている。
その結果が、今映像モニタに映し出されている光景だった。
イルメヤ、メギロートと立て続けに脱落し、唯一量産型Wの操るシャドウのみがアウルの後を追随していく。そのまま自分を足止めしている戦術機の中へと突っ込み、M950マシンガン、グラビティキャノン、クロスマッシャーを手当たり次第に撃ちまくり、あっという間に10機を超える戦術機を撃墜扱いとし、他にも何機か中破、小破扱いの機体を作り上げる。
そうして、自分の足止めをしている戦術機の中を突破し……
「なるほど、意外と上手い手ですね」
隣で呟く恭子。
そう、アウルはそのまま足止め部隊を突っ切ってスティングの部隊に攻撃している部隊に背後から襲い掛かったのだが、それだけでは後を追ってこられると思ったのだろう。量産型Wに、自分を足止めしていた部隊に対して逆に足止めするように命令したのだ。
普通なら10機を超える戦術機――小破、中破している機体を含む――に対して1機で足止めするというのは自殺行為に等しい。
だが、今回の場合は量産型Wが他の軍隊であればエース並みの力量を持っている事や、あるいはシャドウそのものの性能が戦術機とは比べものにならないという事もあって、何とか足止めには成功していた。
「確かに上手い手だが、必然か偶然か」
「それはどういう意味ですか?」
「量産型Wに足止めを命じたのはいいが、果たしてきちんと足止め出来ると計算しての命令だったのかどうかって事だな。単純にスティングを一刻も早く助ける為に捨て駒同然でその場に残したって可能性もあるからな」
話している俺と恭子の視線の先で、スティングの部隊へと集中砲火をしている24機の背後へと襲い掛かるアウルの操るシャドウの姿があった。
放たれるM950マシンガンとグラビティキャノン、クロスマッシャー。
ペイント弾のM950マシンガンはともかく、他の2つは威力を極限まで弱めていると言っても、当たればそれなりの衝撃はある。
スティングの部隊に攻撃を仕掛けていた2個中隊にしても、まさか足止めとして置いておいた2個中隊がこうもあっさり抜かれるとは思ってもいなかったのだろう。一瞬にして5機がペイント弾で赤い色を背中のジャンプユニットにぶちまけられて撃破判定を食らい、残りの機体も強引に突破してきた時に受けた足止め部隊と同様に中破なり小破なりをしていく。
こうしてスティングと合流したアウルだったが、前後左右の全てから攻撃をされていたスティングの部隊は、既にイルメヤとメギロート、シャドウまでもが脱落しており、残るのはスティングのシャドウのみとなっていた。
正直なところ、ここでアウルが無理にでも突っ込んで行かなければG・テリトリーの使用を禁じられたこの模擬戦ではステ
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