Life5 吃驚箱
[6/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
お!!?」
『落ち着いたかと思えば、まだ落ち着いていない様だな』
紅茶を淹れてくれたのが呉れたのは、自分の親友件眷族の『女王』の朱乃だと思って横を見れば、幻想殺しだった。しかも、リアスのと同じく淹れたての紅茶が入った人数分のティーカップを置いた、大きなお盆を持っていた。
「な、なな、何で貴方が!?」
『勝手ながらキッチンを借りた。だが、その反応だと口に合わなかったかね?』
「い、いえ、そんな事は無いわ!」
本心だった。
確かに、朱乃にしては何時の間に此処まで上手く淹れられる様になっていたのかと、驚きと関心が心を癒されると同時に湧きあがったものだった。
何せこの紅茶は、完璧な日本式の紅茶だったからだ。
兄の側近でもあるグレイフィアでも、ここまでの紅茶はまだ淹れられていないのだが、先程の話題の中の思いもよらなかった人物、藤村士郎が完璧に淹れられる為に知っていたのだから。
その答えに一応の納得を見せたのか、皆に配っていく赤い外套姿の怪人。
『どうぞ、サーゼクス閣下』
「うん、有り難う。でもいい加減、閣下呼ばわりはやめてくれないかな?」
『善処させていただきます。さぁ、グレイフィア殿も如何かご賞味ください。お役目を取ってしまい、大変遺憾ではありますが・・・』
「いえ、それほどの事ではありませんが、お言葉に甘えさせていただきます」
幻想殺しが淹れた紅茶を味わいながら呑み込むサーゼクスとグレイフィア。
「――――――うん。君の入れてくれた紅茶は久しぶりだけど、相変わらず美味しいね。グレイフィアは如何だい?」
「―――――――はっきり言ってしまえば、私の負けですね。まだまだ、修練が足りませんでした。これを機に、より一層精進します」
幻想殺しが淹れた、完璧なる日本式の紅茶を飲んでリフレッシュできたようだ。
「これでリアスも落ち着けたかな?だとすれば話を戻すが、例え魔王職の激務が有ろうと、休暇を入れてでも参加したかったのだよ。安心しなさい。父上もちゃんとお越しになられる」
「そ、そういう事ではありません!お兄様は魔王なのですよ?仕事を疎かにして、いち悪魔に特別視されてはいけませんわ!」
何とも説得力のある言葉ではあるモノの、実兄のサーゼクスの事を嫌ってはいない様だが授業参観に来てほしくないと言う感情は駄々漏れだった。
「いやいや、これも仕事でもあるんだよ、リアス。実は三竦みの会談をこの学園で執り行おうと思っていてね。会場の下見に来たんだよ。彼と一緒にね」
我らが魔王のお言葉に、リアスもリアス眷族全員またしても、ほぼ一斉に立ち上がりつつ驚く。
因みに彼と言うのは勿論幻想殺しの事で、いつの間にか元の位置に戻って
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ