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英雄は誰がために立つ
Life5 吃驚箱
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無いんだ。と言うより少し自信を無くしているんだ」

 ゼノヴィアの悩みと言うから、何かと思い浮かべる祐斗。

 「・・・・・・・・・・・・あっ!?もしかして、日本の勉強に付いて往けないとかかな?」

 しかし、祐斗の閃きに首を横に振り否定する。

 「確かにまだその当たりは付いていけてるとは満足に言えないが、解らない処は全て士郎さんに判りやすく教えてもらっているから大丈夫だ・・・・・・・・・・・・が、問題はその士郎さんについてなのさ」
 「如何いう事だ?・・・・・・って、まさか!迫られているとか!?」
 「いや、それは無い。あの人は何時も紳士的な人さ」

 と、一誠の疑問を即座に否定する。口にしておきながら無意識的には、不満そうなゼノヴィアだが。

 「じゃあ、一体何なんだ?」
 「実は――――――――――・・・・・・って事で、全く歯が立たないんだ。勿論、我々の世界を知らないにも拘らずトンデモナク強い人間がいる事は、極稀にあるという前例なども知っているが、あの人の強さは異常だ!」

 あまりに力のこもったゼノヴィアの言葉に、アーシアは信じられないと言わんばかりに驚いているが、残りの3人は呆れつつもどこか納得している様子だった。

 「如何して3人は驚かないんだ?」
 「いや、それがな・・・」
 「そう言えばこの件については、私たち以外で知っているのはあの時共に居た、匙元士郎先輩と支取会長に部長だけでしたね」
 「そう言えばそうだったね」

 ゼノヴィアの疑問に、アーシア以外の残りの3人である一誠達だけで納得していた。
 その様子に無論ゼノヴィアは、要領を得てはいなかった。

 「イッセーさん達は何か知ってるんですか?」

 この事について、もう一人要領を得ていなかったアーシアが純粋な疑問をぶつける。

 「ああ、そうなんだ。実はかくかくしかじかで―――」
 「―――しかじかうまうまと言う事か・・・。まさかあのフリードを子共扱いで、のしていたとはな・・・。なら最近の件についても頷けるな(ボソッ)」
 「え?何が頷けるんですか?」
 「え?あっ!いや、その・・・」

 誰にも聞かれない様に呟いたつもりだったゼノヴィアは、耳の良い小猫に聞かれて狼狽する。
 その狼狽ぶりがだんだんと酷くなり、4人内一誠と祐斗は視線もジト眼になっていく。
 この数日で理解できた事だが、ゼノヴィアは隠し事があまり得意じゃないと言う事を。
 その視線に耐えかねたゼノヴィアはついに白状するのか、こらえながらも口を開いた。

 何でも、一昨日位からムキになって稽古中の木刀に対して、魔力を込めて威力を上げたらしいのだ。
 その事に、祐斗は呆れ顔を露骨に作る。

 「いくらなんでもそれは不味いよ!もしどこかに
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