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英雄は誰がために立つ
Life5 吃驚箱
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ああ。ではな、破壊神シヴァ」

 言葉と共に怪人は消えて行った。


 −Interlude−


 ゼノヴィアが悪魔に転生してからオカルト研究部との邂逅から数日、士郎に朝稽古を付けてもらっていた。

 「ハアァアアアアア!」

 ゼノヴィアが木刀で、正面に居る士郎に唐竹割り風に振りかぶる。

 「甘い」
 「ッ!?クッ――――――」

 それを士郎は真正面から片方の人差指だけで受け止めて、もう片方の拳でゼノヴィアに正拳を喰らわせる――――いや、寸での処で拳を止める。

 「――――――――――っっ・・・・・・・・・ぅ」

 瞼を開ければ、士郎の拳が目前にあった。

 「はい。これで今朝は、32回目の負けだな」
 「あぅ」

 その拳から人差指だけ抜き出て、ゼノヴィアの額を軽く小突いた。
 その事に、顔を俯かせてシュンとなる。

 「前から言って居る様に、ゼノヴィアは素直な上に直線的すぎる。あれじゃ、受け流されて終わりだぞ?」

 この士郎からの反省点を突き付けられて、ゼノヴィアは・・・。

 (確かにそうだが、普通の人や並相手ならこれで十分過ぎるはずなんだ!にも拘らず指一本で受け止められる貴方が異常なだけだ!!そもそも、今の私は悪魔に転生してるから、教会の戦士だった頃よりもスペックも底上げされているはずなんだ!なのに・・・・・・それなのに!!?)

 などと反論できる筈も無く、悔しそうにするしかなかった。

 ところで話は変わるが、士郎がゼノヴィアを呼び捨てにしているのは単に彼女の希望だ。
 そして、士郎もそれに応じた。今更照れる様な初々しさ等、この男には欠片も無いのだから。

 「兎に角、次までに反「士郎ぉーーー!ゼノヴィアちゃーーーん!朝食出来たわよぉーー!」おっと、もうそんな時間か・・・。じゃあ、戻るか」
 「―――――――はい」

 と、不承不承で答えるゼノヴィアだった。


 −Interlude−


 放課後――――。

 「――――そうか。あの神の子を見張る者(グリゴリ)のトップであるアザゼルに・・」

 ゼノヴィアは現在、旧校舎内のオカルト研究部の一室に来ていた。
 今この場に居ないのは、3年生のリアスと朱乃位だ。

 そして談笑の話題は、一誠の昨夜の出来事についてだった。
 コカビエルが起こした事件により、聖書における三大勢力が集まろうと言う会談前に、何と堕天使側のトップが一誠に接触して来ていたのだった。身分と気配もかくして。

 「それはまた何というか、リアス・グレモリーが激昂しそうだな・・・・・・・・・うーーーん」
 「確かにそうだね・・・・・・って、如何したんだい?ゼノヴィア」
 「いや、兵藤一誠程の悩みでは
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