第五十六話
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司馬懿達が袁術軍に入ってから数日が経った。
―――合肥城―――
「報告しますッ!!」
玉座にいた俺達に間者が入ってきた。
「どうした?」
「は、孫策軍の主力部隊が砦に向かっていますッ!!」
「………来たか……」
間者からの報告に俺はそう呟いた。
「数は?」
「凡そ六万です。武将もほぼ全員がいます」
………孫策め、此処が決戦だと踏んだみたいだな。
「どうしますかお嬢様?」
美羽の傍らにいた七乃が聞く。
「………今、出撃可能な人員は?」
「約一万二千です」
「………よし。長門を大将にして砦を攻撃するのじゃ」
「砦をか? 孫策軍の主力じゃなくてか?」
俺は美羽に聞いた。
「うむ。妾に考えがあるのじゃ」
「考えだと?」
「うむ。ちょっと近う寄れ」
美羽が来い来いと言ってきた。
俺は美羽に近づき、美羽の話しを聞いた。
「……………という訳じゃ」
「………中々面白いな美羽にしては」
「むぅ、妾にしてはとはどういう事じゃ」
美羽がぱたぱたと腕を振り回す。
「いやいや気にする事はないぞ美羽」
「むぅ〜」
美羽が頬を膨らます。
………可愛いなおい。
「まぁそれはさておき、早速出撃してくる」
「うむ。残りは合肥城で防衛戦の準備じゃ」
『オオォォォッ!!』
皆は頷いた。
「では今から孫策軍の砦に孫策軍の主力部隊が来るまで攻撃を敢行するッ!!」
俺は整列した兵士達に説明する。
「袁術様の策が成功するためには諸君達の奮闘が必要だッ!! どうか頑張ってほしい。以上だ」
「隊長に敬礼ッ!!」
ザッ!!
凪の言葉に兵士達が俺に敬礼をする。
勿論、敬礼を教えたのは俺ですはい。
「よし、ではこれより出撃するッ!!」
『オオォォォッ!!』
俺達は孫策軍の砦に向かった。
―――孫策軍前線砦―――
「の、穏様大変ですッ!!」
「亞莎ちゃんどうしたのぅ?」
食料庫をチェックしていた陸遜に呂蒙が走ってきた。
「え、袁術軍がこちらに向かってきますッ!!」
「本当〜?なら迎撃の用意をしないとね」
「はい。それと、孫策様の主力部隊はもう数刻で到着しますので、伝令を走らせました」
「伝令?」
「はい」
陸遜の言葉に呂蒙は頷く。
「………今の状況伝えちゃった?」
「はい」
「………ヤバイですねぇ」
「え? な、何か私はやってはいけない事でもしましたか?」
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