一話
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・・何描いてるのイズル?」
いつの間にかイズルが、隣の席で漫画を描いていた。
「テーマは『愛と正義』で。」
「いや、テーマじゃなくて・・・。」
イズルに漫画を見せられ、私とアサギはため息を吐く。
イズルは集中力に長けているのだが、ヒーローに憧れており、
いつも下手な漫画を描いている残念ヒーローマニアである。
「にしてもさ、ウンディーナが落ちたらどうなるんだろうな?」
と、席に座ったスルガが言い出す。
「相当やばいんじゃないの?」
「ウルガル・・・異星人なのかねえ・・・。」
「でも私たちが駆り出されるのはまだ先でしょ?」
「私の恋が実るのとどっちが先かなあ?」
「実ってるのは胸だけでしょ?」
ケイに毒舌を吐かれ、タマキはしょげる
『チームラビッツ。至急ゲート0131に集合。』
と、スピーカーから知らされる。
「ゲート0131って、外宇宙用のゲートじゃ・・・。」
「俺等どっかに島流し!?」
「まさか・・・!」
「せっかくペンが走ってたのに・・・。」
「おい、イズル・・・。」
一人だけ場違いな発言をしたイズルを、アサギはツッコむ。
◇
0131と赤い文字で書かれた鋼のゲートの前に呼び出された六人が集合すると、まるで計ったようなタイミングでゲートが開いた。
私達を迎えたのは、片目を髪で隠した金髪の女性教官と、鋼のバイザーで目を隠した、壮年の男性。そして、ゲート内を走るモノレールだった。
(スズカゼ教官に……シモン総司令?)
私は、目の前にいる人物に内心驚いていた。
片目を隠した金髪の女性――スズカゼが呼び出すならともかく、もう一人の壮年の男性――シモンに呼ばれたということ、それどころか実際に会うこと自体初めてなのだ。驚くのは当然だろう。
「早く乗りなさい」
その先に、巨大な戦艦が見え、
全員が呆気にとられる。それから八人は、ある場所に移動する。
「「「「「・・・・!」」」」」
「すごい・・・!」
その場所に入り、イズルたちはさらに驚く。そこには六機のロボットが
整備されていたからだ。赤、青、黄色、薄紫、薔薇色、黒、それぞれ
形状の異なった、個性的な外見を模していた。
「・・・六機あるんだけど・・・。」
「分かってるわよ。」
「チームラビッツ、君達はこれから、ウンディーナ方面
に出撃する。」
と、シモン司令の口から告げられる。
「作戦はゴディニオンに搭乗してから説明する。」
「あの、僕達この機体に乗るの初めてなんですけど・・・。」
「基本操作は訓練機と変わりない。むしろ操作しやすいはずだ。
操作精度を上げるジュリアシステムが
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