二十四話:ご利用は計画的にな
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
いるのね!」
余程お腹が減っていたのか、凄い勢いで俺の作った料理を平らげていく二人。
何の料理かだって? トマト料理に決まっているだろ、何を今更。
因みに名前は移動中に聞いたが、ツインテールの子が紫藤イリナ。
メッシュ仲間がゼノヴィアと言うらしい。
どういうわけで募金をしてまでお金を集めなくてはならなくなったかは聞いていないけど、とにかくお金の大切さについては口を酸っぱくして言っておいた。
人生何が起こるかなんて分からないんだからな。
例えば、初出勤→痴漢冤罪→列車テロ→目が覚めたら高額負債者 なんて嵌めコンボも現実として起こるんだからな。……やっぱり、リドウはフルボッコにしないと気が済まないな。
俺の苦しみの一部でも味あわせてやる!
と、そんなことを考えていたらイリナが料理を喉に詰まらせたので水を渡してやる。
イリナはモゴモゴと恐らくはありがとうと言っていると思われる謎の音を出しながら水を飲む。そんな様子を見ていると何となしにエルもさらに髪が伸びたらこんな感じの髪形になるのかなと考える。………うん、どんなエルを想像してもやっぱりエルは天使だな。
ビバ☆ エルコン!
「ぷはぁ……ごちそうさま!」
「ごちそうさま、本当にうまかった」
「お粗末様でした」
お腹が膨れて安心したのかリラックスした雰囲気を出す二人。
イリナに至っては一眠りしそうなレベルだ。もう少し警戒した方が良いんじゃないのか。
酷いことなんてする気はないけど、俺も一応、男なんだぞ?
まあ、そんなこと言った方が逆に警戒されそうだから言わないけど。
そう思っていた所に携帯の着信音が響く。
俺は二人に一言、言ってから電話に出る。
『もしもし、ルドガー。今、大丈夫か?』
「ああ、イッセーか、どうしたんだ」
俺がイッセーと口にした瞬間にイリナが今にも眠りそうだった状態から覚醒して驚いた様子で俺の方を見て来る。……もしかして知り合いなのか。
そうだとしたら、イッセーの要件はイリナ達にあるな。
『なあ、今お前の家に誰かいないか?』
「紫藤イリナとゼノヴィアって子ならいるぞ」
『っ!? やっぱそうか、悪いけど今から俺達もお前の家に行っていいか?』
「ああ。それまで二人には待っていてもらうよ」
『すまねえ』
そう言って電話を切る。そこまでして二人からピリピリとした空気を感じて溜息を吐く。
多分、警戒しているんだろうな。二人はイッセーが悪魔であるという事を知っている人間だ。
しかも、悪魔にとっての敵である教会側の人間で間違いないだろうな。
……いやさ、どこをどう見ても教会に属している人間の服装なんだよな。しっかりと十字架を首からかけているし。それと、
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ