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クロスアンジュ天使と竜の輪舞 ジャスト・ワンマンズ・ノーマ
第1話 あり得ないイレギュラー
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練の時ザスティンさんがアンジュちゃんに説明してアンジュちゃんが逃げ出した時、あの子嘘だ、嘘だっ…」
エルシャ様がそこまで言うと、私は手を前に出しエルシャ様の言葉を遮りました。
「分かっています。あの方はきっと信じていないんですよね。いいえ、信じたくはないんでしょう。あの方は今まで私と違って自らがノーマだと知らずに育ってきました。あの方は多分希望を捨てたくないんですよ、たとえ周りから否定されても、馬鹿にされても、それが現実だとしても、それが逃げだとしても……」
「…………」
私たち二人の間に、重い空気が流れているとアルゼナル内に警報が鳴り響いてきました。
「これは?」
「っ!実戦よザスティンさん!早くパイロットスーツを着てパラメイルの下に来て!」
「分かりました!」
私はエルシャ様に言われた通りパイロットスーツを着てパラメイルの下に行くと、アンジュリーゼ様のお顔が何故か赤くしていました。何があったのか聞こうと思いましたが、どうやらその暇も内容で私も早々に支給されたパラメイルに乗り込みました。
『さあ初陣だ生娘ども!お前たちは後方から援護、隊列を崩さず落ち着いて状況に対処しな。訓練通りにやれば死なずに済む』
「「イ、イエス、マム」」
このパラメイルという期待はこの前行ったシュミレーション機そのものだった。
『第一中隊前期発進準備完了。誘導員は全員退避、進路グリーン発進どうぞ』
「ゾーラ隊、全機発進!」
すると、全パラメイルが順々に空に飛び立ち、私はアンジュリーゼ様の後に発進しました。
通信資産たちからの話から、現在のコードは1200。正直あまり何が何だか分かってはいません。ですが、幼少の子たちと学んでいた「ドラゴン」多分それが絡んでくるのではないか…
『シンギュラーまであと10000』
「よし、各機戦闘隊形フォーメイションを組め!」
「「「「「「「「イエス、マム」」」」」」」」
ゾーラ隊長様からの指示に従いフォーメイションを組むと、アンジュリーゼ様だけが動かず同じ位置で飛行していました。
「何をしているのアンジュ、速く位置につきなさい」
「アンジュリーゼ様?」
するとアンジュリーゼ様は機体を左に旋回し、フォーメイションから離脱してしまいました。そして、それをサリア様が追いかけました。
「戻りなさいアンジュ、もうすぐ戦闘区域よ」
「……」
「アンジュ?」
アンジュリーゼ様は、何も言わず無言で飛行しているとしばらくするとようやく口を開きました。
「私の名はアンジュリーゼ・斑鳩・ミスルギです。私は私の居るべき世界、ミスルギ皇国に帰ります」
「言ったはずよアンジュ、命令違反は重罪だって」
そう言いながら、サリア様はアンジュリーゼ様に銃口を向けまし
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