第3章 新たなる好敵手
第11話 運命の邂逅
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」
今朝、顔を会わせてから、2人はずっとデュエルの話ばかりをしている。
それも1度も途切れる事なく。この辺りに、2人が如何にデュエルが好きかが現れているだろう。
「いっその事、《王宮のお触れ》とか入れちまったらどうだ?ジュラックの戦闘力なら攻撃反応型の罠なんかも入れなくて大丈夫だろうし」
「そうだね……確かにそれなら永続的に罠カードを防げるから、いいかも知れない。ありがとう、参考になったよ!」
「お安い御用だ!そんで、実は俺も悩みがだな……」
それから2人は、目的地に到着するまでの間、延々とデュエルの話題で盛り上がっていたのだった。
◇◆◇◆◇◆◇
「おー、すっげぇ!」
「空気が美味しいね〜」
「アルカディア・シティに住んでると、こんなに自然が豊かな所を見かけないから新鮮ね」
生徒達は普段見慣れない大自然を目の当たりにして、歓声を上げる。
足元に広がる青々とした草原。そして視線の先に広がる緑豊かな大森林。
アルカディア・シティにも小規模な公園等は存在するが、これほど豊かな自然を見る機会はほとんどない。
故に彼らの反応は、至極当然の物と言えるだろう。
「よーし、それじゃあ今から2時間、自由時間にするぞー。森林を散策したい奴は先生達に言えば地図をやる。必ず一声かけてから行くようにしてくれ!」
その後担任から、ロープが張られている場所から先へは行かないよう指示を受けた遊雅達は、地図を受け取ってから森林に足を踏み入れた。
遊雅達の班のメンバーは遊雅、秋弥、亜璃沙の3人と、その他の男女が3人。男女比は対等だ。
木の葉の隙間から木漏れ日が差し、草木を淡く照らしている様は、中々に神秘的に見えた。
「綺麗だね〜、亜璃沙ちゃん!」
「そうね、光が差してるだけなのにこんなに綺麗だなんて……」
「おい南雲、見ろよ!昼間なのにカブトムシがいるぜ!」
「うぉっ、マジだ!すげぇ!」
「わぁ〜、綺麗なお花……」
「あっ、その花は触っちゃだめだよ!花びらに毒があるんだ!」
「えぇっ、そ、そうなの!?よかった……ありがとう、天藤君」
それぞれが森が見せる様々な表情に感動を覚えながら、散策を続ける。
そして、そんな6人を偶然発見した、別の集団が存在した。
◇◆◇◆◇◆◇
「あれってひょっとして、翔竜の連中か?」
「だろうな。あんな奴ら見た事ねーし。なぁ、燈輝?」
「ん?ああ、そうだな」
燈輝と呼ばれた彼、『咲峰 燈輝』は、アルカディア・セントラル・スクールに通う高校1年生の少年だ。
友人に相槌を打ちながら、彼は自分達の前を横切った集団の中の、1人の少年に着目していた。
あれが翔竜高校の生徒だと言うなら、今日この
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