第11話 聖人来る
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。これには私もビックリしました。褒めてあげます。よしよし」
「鳥頭って言いたいんですかねぇ!?」
またしても、マリアが驚いたような顔を…
「って、もういいわ!!いつまでやるんだよ!」
「うるさい犬ですね。よく吼える犬はしつけがなっていない証拠。駄犬という称号を差し上げましょう。謹んで受け取るといいでしょう」
「素だったんだ!?」
もともとこういう人だったのかよ!
「こいつはこういう奴だ…」
「それよりも、早く行きますよ」
「いや、俺学校だから!」
といって横を通り抜け…アレ?体が動かない!?まさか…
「フィッシュ。ふふふ、逃げられるとでも?」
振り返ると何も持っていない手で『何か』を手繰り寄せるようにしている笑みを浮かべるマリア。
「あの、だから学校が…」
「安心なさい」
と、マリアが懐から紙切れを出してくる。なになに、休学許可証…
「…」
「きちんと学校には休学届けを出しておきました。これで2年間ほど修行に費やせます」
「…」
「ああ、ご安心を。勉強の方もわたしがきっちり教えて差し上げますので。マンツーマンです。嬉しいでしょう」
「うそだろ…」
【東堂朔也:海外留学により『休学』】
「というわけで行きますよ」
「オイ!?」
「返事を聞いたところで変わらないので無駄な努力をする必要はありませんよ駄犬」
「イヤ、人の話を聞けぇええええええええ!」
この後東堂朔也が再び海鳴の地を踏むのは2年のときが過ぎ去った後だった。
なお、出立から帰還までの彼の旅程を知る者は誰もいなかったという。
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