第五幕その一
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第五幕 恐ろしい甘さのお菓子
日笠さんがお菓子を持って来てくれました、そのお菓子達はといいます。
「ケーキにエクレアに」
「はい、クッキーです」
その三種類でした。
「先生のお話を聞きまして」
「それで三段のティーセットに合わせてですか」
「一種類ではなくそれでいこうと思いました」
にこりと笑ってです、日笠さんは先生に言うのでした。
「これで如何でしょうか」
「いいですね、それでは」
「今からティータイムも兼ねてですね」
「どの様なお菓子か確かめましょう」
「実は私は試食はしていないのですが」
日笠さんが作ったそうですがそれは日笠さんご本人はしていないとのことです。
「試食してくれた人のお話では」
「何と仰っていたのでしょうか」
「驚くべき甘さだと」
それこそ、というのです。
「驚く位に」
「そこまで甘いのですか」
「こうしたものを食べていると」
日笠さんは先生達が用意してくれていた三段ティーセットの中にそのお菓子達を入れながらお話するのでした。
「歯を磨かないと」
「虫歯になるというのですね」
「はい、そこまでです」
甘いというのです。
「そして糖尿病でも」
「そこまで甘いのですか」
「はい、言われました」
そうだったというのです、試食してくれた人のお話ですと。
「実際に」
「左様ですか」
「ですからそのことを頭に入れて」
「今からですね」
「召し上がりましょう」
「それでは」
こうして先生達は日笠さんと一緒にでした、ティータイムを兼ねてそのうえでお菓子を食べることにしました。
そしてです、一口食べてです。
すぐにでした、トミーが驚いたお顔で言いました。
「あの、美味しいですけれど」
「そうだね」
王子もびっくりしているお顔でです。
「これはね」
「甘いなんてものじゃなくて」
「お口の中がそれこそ一瞬で」
「甘さに包まれて」
それで、というのです。
「もうどうしようもなくなるよ」
「何、この甘さ」
「信じられないよ」
そこまでの甘さだというのです。
「これはね」
「そうだね」
「あの、本当に」
「これは」
到底、というのです。
「甘過ぎて」
「僕には辛いよ」
「美味しいから食べられるけれど」
「ここにある以上はね」
「無理だよ」
到底というのです、とにかくです。
先生も日笠さんもです、びっくりして言うのでした。
「この甘さは」
「作った私が言うのも何ですが」
「ちょっと以上に」
「凄過ぎます」
「これだけの甘さは」
それこそ、と言う先生でした。
「イギリスにもないです」
「そうですか」
「あの、糖分がですか」
「これだけでした」
調査の結果わか
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