マブラヴ
0881話
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テーブルの上にあった書類をそのままに、実働班が訓練を行っている場所へと向かうべく影のゲートを展開してその中へと身を沈めていく。
「何をやっている! 反応が遅いぞアウル! スティングはアウルのフォローを忘れるな!」
メギロート5機にイルメヤ5機を相手に戦いを繰り広げている2機のシャドウ。
そのシャドウへと向かって、少し離れた場所でイザークが叫んでいる。
取りあえずこの一戦が終わるまでは待った方がいいな。今話し掛けても、怒鳴られそうだし。
「敵が連携をしてくるのなら、その隙を突いて攻撃を仕掛けろ! レーダーだけに頼るな、気配を感じろ!」
既に言っている事がPTの操縦とは全く関係ない方向に向かっている気がするが、実はこの辺は現在シャドウミラーの幹部では当たり前に出来ている事だ。
この辺はやっぱりエヴァを含めて生身の訓練を行っているからこそだが。
ムラタなんかは生身でも剣術を得意とするだけあって、この手の技能はかなり高い。
そんな風に考えていると、ようやく模擬戦が終了したのだろう。何とかスティングとアウルが勝って終わったようだが、イザークの顔は少しも満足はしていない。
「それで何の用だ、アクセル」
不愉快そうな表情でこちらへと尋ねてくるイザークに、空間倉庫から3本のスポーツドリンクを取り出し、その中の1本を放り投げつつ口を開く。
「10日後、お前とスティングとアウル、それとメギロート、イルメヤ、量産型Wで日本に行く事になった。ああ、勿論俺も一緒だがな。目的は夕呼の……オルタネイティブ4直轄部隊として編成されたA-01連隊と言う部隊との模擬戦だ」
「……ほう?」
「へぇ、面白そうじゃん」
イザークが頷くのと同時に、シャドウのコックピットから降りてきたアウルが口笛を吹きながら呟く。
そんなアウルと、その隣にいるスティングにもスポーツドリンクを放り投げ、説明を続ける。
「向こうは連隊、108機のTYPE-94だ。しかもこっちの技術である程度強化されている……な。それでいい機会だから、スティングとアウルも部下を使った戦いに慣れて貰う。まぁ、部下と言ってもメギロートとかだけどな」
「げぇ……面倒っちぃ」
「アウル、お前は後で俺が模擬戦闘でしっかりとしごいてやる」
アウルの言葉にイザークがピクリとしながらそう告げ、アウルと……そして巻き込まれるスティングが頬を引き攣らせるのだった。
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