まだ、始らない。
ピ ピ ピ ピ ピピピ ピピピ ピピピ
朝の目覚ましが鳴っている。時計に表示された時間は午前6時30分。彼は見たところ学生のようだから、そろそろ起きないと学校に遅れると思うのだが。
ピピピピピピピピピピピピ 断続的だった目覚ましの音が彼を起こそうとしているのか、連続してなり始める。 ...彼はまだ起きない。
「■■■!!」
突如、女性特有の少し高い咎めるような声が彼の名前を呼んだ。
「早く起きないと遅刻するで!」
テンプレートな台詞に少し関西弁が混じっている。
「分かってる。分かってるから…うるさいなぁ」
ようやく起きた。彼は目覚ましを止めると面倒くさそうに起きて部屋を出た。
主が出て行った誰もいないはずの部屋。確かに息をする音も聞こえなく、気配なんてものも微塵も感じられない。しかし、呼吸はせず、全く動かず、気配なんてありもしないが、大きさ目算170センチの肉の塊とでも言うべきものがそこにあった。
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