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ハイスクールV×D ライド24
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 表面上は冷静さを保ちながら四季は内心で苛立ちを覚える。詩乃の援護と匙の神器の能力によって得た好機を木場に潰されてしまったのだから。

(これで奪われた聖剣はあと二本、すべて破壊させてもらう)

「チッ!」

 苛立ちを覚えながら超兵装ブラスター・ブレードに既にチャージ済みのピンポイントバーストのエネルギーを霧散させる為に散弾銃のような形で木場の方へと放つ。

「っ!? 何をするんだ!?」

「それはこっちの台詞だ。奴には聞きたいことがある、お前の都合は関係ない、邪魔をするな、半端剣士」

 先ほどのお返しとばかりに足元を狙って放った光の散弾に木場は足を止める。別に聖剣の破壊はされても良かったが、残念ながら四季は木場に聖剣に対抗できると思っていないのだ。


『ほう、魔剣創造(ソード・バース)に未知の聖剣か』


 そんな中に新たな登場人物の声が響く。

「……バルパーの爺さんか?」

 その答えが敵……フリードの言葉によって明らかになる。

「……バルパー、ガリレイッ!」

「皆殺しの大司教、聖剣計画の首謀者の聖剣マニアか」

「いかにも。フリード、聖剣を斬られた上に何をしている?」

「じいさん! このトカゲくんのベロが邪魔でよォ!」

「聖剣の使い方が未熟なのだ。だから、そうも簡単に切られる。お前に授けた“聖なる因子”を刀身に籠めろ!」

「へいへい」

「させるか!」

 バルパーが何をやらせようとしているのか理解した四季はフリードを逃がすまいとするが、

「小僧、向こうのビルに居るのはお前の仲間か?」

「っ!?」

 思わずその言葉に動きを止めてしまう。そうしている間にフリードは匙の神器を切って高速から逃れる。

「いい腕のスナイパーだな」

「チッ! ああ、オレのパートナーは最高の狙撃姫(スナイパー)だよ」

 初めからフリードが匙の神器の拘束から逃れるための時間稼ぎの言葉だった様だ。改めて冷静になって考えてみれば、有る程度バルパーの位置ならば狙撃場所も見当が付くだろう。
 その結果、仲間の存在を指摘されてしまった四季は思わず足を止めてしまい、まんまと敵の思惑に乗せられてしまったと言う訳だ。相手の皮肉にそんな言葉を返す。

 やはり、詩乃の事になると何処か冷静さを欠いてしまう。

 逃げ出していくフリードとバルパーの姿を今の四季の位置では見送る事しかできない。……合流したゼノヴィアとイリナ、そして木場の三人がフリード達を追撃する。

「……逃がしたか」

 四季の手の中から消えるブラスター・ブレード。流石にこの状況での追撃は、最低でもフリードに加えてコカビエルまで同時に相手にしなければならない。……だが、四季が得たかった敵側
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