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俺の名はシャルル・フェニックス
火巫女と不死鳥
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石段。

それを登ると小山の頂上に鳥居がある。

5歳児に石段を登らせるって虐めか!

クッ……いつか、虐め返してやるッ……。

怨めしげに石段を睨み付けてから、はぁ、と重い溜め息をついて一歩一歩恨みをぶつけるように踏みしめて登っていく。

まぁ、数えたくなくなる程の石段だったが、5歳児と言っても悪魔なわけで。

そこらの5歳児よりも体力があるのでちょっと疲れたな、くらいで登れた。

でも、まさか今日から4ヶ月間この階段を毎日登り降りする訳じゃないよな?

だったら駄々をこねる自信あるんだけど……

まぁ、嘘だけど。


それよりも、ここ神社?

鳥居以外漆喰の塀で囲まれてるんだけど……

まるで武家屋敷みたいな…………

やべっ、すっげぇ嫌な気がしてきた。

そう言えば、ここに来る前に親父にここについて聞いたような気が……

確か……ホトギ神社って…………

そのホトギって星伽じゃあるまいな。親父様。

ま、そんなわけねえか。

「えっと……は、初めてまして……
星伽白雪と言います……」

HAHAHA、聞いてくれよジョニー

目の前にいる大和撫子の権化とでも言っていい少女がさ。

あの"星伽白雪"って名乗ったンだぜ

そん時、俺は思ったのさ。

原作って何でしょうねってね。

HAHAHAHAHAHA!!

「あの……どうかしたんですか……」

壊れかけていた俺をみて不安そうな顔で尋ねてきた。

「何でもねぇさ。
そんな綺麗な黒髪初めて見たからな。
ちょっと見惚れてただけさ。
俺の名はシャルル・フェニックス。
よろしくな」

いや、まぁ、前世で見慣れてるけどシャルルとしては初めてだからまぁ嘘は言ってない。

それよか、ちゃんとリカバリーできた俺を褒めたいね。

「……あ……えっと……よろしくお願いします……」

綺麗な黒髪と言われたのが嬉しかったのか少し照れながらもペコリと頭を下げた。

もしかすると、星伽候天流(ほとぎそうてんりゅう)使えんのかね?

なら、ぜひ眷属に欲しいね。

頑張ってアプローチすりゃあスカウト出来んかな?

「ああ、じゃあ、案内してくれねぇか?」

「……あっ、はい。
こっちです」

白雪の案内のもと俺は星伽神社を探索した。

いてもいなくても変わんないけど使用人はもういない。

完全にアウェイだが、まぁなんとかなるだろ。

眷属スカウト。


今日から4ヶ月間、基本白雪と一緒にいた。

最初は固かったが、まぁ、互いに5歳児(片方は精神年齢三十路間近)だから、遊べば心を開いてくれた。

まぁ、4ヶ月間ずぅぅぅぅぅぅっと境内だったことには不満だった
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