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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
第19話 回禄
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熾烈に。
 もしかしたら、あの屍たちは亡き戦友たちの姿を借りた旧世界の自分たちだったのかもしれない。

「………ん?」

 遅れながら自分が唯依に膝枕をされたままだという事に気づいた。寝起きで頭が満足に働いていないらしい。
 一抹の名残惜しさを残し、上半身を起こす。するとどうやら、唯依も微睡の中に居るようで、すぅすぅと静かに寝息を立てていた。

 パチリと火鉢で火の粉が弾けた。

「――――言われるまでもない。」

 己の中で、怨嗟と憤怒を垂れ流すかつての己たちの残滓に語り掛けつつ、青い軍服の上着を脱ぐと、唯依の山吹の軍装の上からそっと肩に掛ける。

「守り抜くさ……己が全身全霊を賭けて。」


 改めて、忠亮は唯依の寝顔を誓いとともに網膜を通し胸裏に焼き付けるのだった。
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