第十一話 南雲大尉!!本人は水雷出身だった!!その十六
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「いちいちそんなことばかり言いやがって」
「はよ勝負はじめんかい」
「それでとっとと負けろ」
「舞台から飛び降りろ」
「それでさっさといんでまえ」
「地獄に落ちんかい」
あくまで二人には厳しい観客達だった、だがそうした彼等に中指を突き立てながらだった、二人は南雲の前に来て。
そのうえでだ、こう言うのだった。
「じゃあはじめるか」
「何はともあれな」
「華道か、やったことないけれどな」
「勝ってやるぜ」
初心者だがそれでもというのだ。
「何しろ俺達は絶対に勝たないといけないからな」
「井川遥さんの写真集とDVDの為にもな」
「絶対に勝つぜ」
「またコレクションを増やすぜ」
「ではだ」
南雲は二人の煩悩はスルーしてこう返した。
「花は何がいい」
「花!?何でもいいさ」
「そんなの適当でいいよ」
いきなり華道にあるまじき返答だった。
「花なんてどれも奇麗じゃねえか」
「奇麗な花なら何でもいいぜ」
「だからな、そんなのこだわるかよ」
「適当でいいんだよ」
「適当でいいのならラフレシアでも生けろ」
審判役の華道の師匠、京都在住の池端道真さん(モブです)がこめかみをひくひくとさせながらその二人に言った。
「それか食中植物にするか」
「じゃあトリカブト植えてやるよ」
「それであんたにプレゼントしてやるよ」
二人は審判の人にも中指を突き立てる。
「俺達華道はじめてだからそういうのわからないんだよ」
「一切な」
「ではだ」
南雲は二人の言葉を聞いて今度はこう言った。
「菊、それに百合だろうか」
「菊に百合ですか」
「はい、この二つでどうでしょうか」
南雲は審判の先生にも言った。
「今回の勝負の花は」
「そうですね、この者達は初心者ですし」
南雲には礼儀正しい先生だった、礼節を知る者には。
「そうした花がいいですね」
「他にも用意して」
「そうしてですね」
「それでお願いします」
「わかりました」
先生も応えてだ、そのうえで。
菊と百合が用意された、そして他の草花達もだ。そうしたものが用意されてそのうえでだった、三人は座布団の上に座って。
そうして華道の勝負をはじめた、その勝負の決着のつけ方はというと。
「その出来で決める」
「花の生け方のかよ」
「それでかよ」
「それで決める」
先生がジャスティスカイザーの二人に言う。
「わかったな」
「ああ、このスーツは俺達の芸術的才能も開花させるからな」
「初心者でも家元裸足になれるんだよ」
「殆ど何処かのネコ型ロボットの道具だけれどな」
「そんな能力もあるんだよ」
実に便利な、ご都合主義そのものの能力である。
「そしてこの能力でな」
「今回も勝つぜ」
「幾らこの大尉さんが凄くても
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