第一章 『吸血鬼と悪魔』
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も同様に銃弾を撃っていく。前方にいた召喚魔の一体が力尽きても慣性でダンテに迫るが、それをダンテは蹴り上げた。蹴られた召喚魔は迫り来る召喚魔の壁に突っ込んだ。
そうして四方八方からくる召喚魔を的確に撃ち落とし、葬ってゆく。
エボニーとアイボリーで別々の獲物を狩り、二丁の圧倒的な弾幕で召喚魔を蜂の巣にする。
召喚魔と近接戦闘になっても、紙一重でかわして同士討ちを誘い、体術と銃撃を巧に織り交ぜて圧倒する。その様はまさに銃の音色を旋律に華麗に踊っているようだ。
そんなダンテの戦いを見て、召喚魔達にも恐怖心はあるのだろうか、怯んだように召喚魔達は距離をとった。
「どうした? ビビってんのか?」
ダンテが肩をすくめて召喚魔を挑発する。それを見て怒ったのか、隙だと思ったのか。四方から同時に召喚魔がダンテとの距離を詰める。召喚魔の爪や牙、手にした剣がダンテを仕留めるべく振るわれる。しかし、そこにダンテの姿はなかった。
「よし、タイミングは合格だ」
ダンテの声が聞こえてくる。
「ただ、遅いな」
ダンテは真上の空中にいた。召喚魔の攻撃が当たる寸前に跳んで、回避したようだ。彼の驚異的な跳躍力によって屋根から軽く数mは跳んでいた。そしてダンテが空中で上下逆さまになり、頭が下になる格好になった。そのまま真下にエボニーとアイボリーを構える。さらに体を高速で回転させ――ダンテは 引き金を引いた。文字通り銃弾の雨が降る。真下にいた四体の召喚魔は銃弾の雨をまともに喰らい、凄まじい数の鉛弾を全身に浴びた。
ダンテが回転を止めて、屋根に降り立った。足元にはダンテの銃による妙技『レインストーム』を受けて穴だらけになった召喚魔が転がっていた。手元にあるエボニーとアイボリーの銃口は、高速で銃弾を発射する熱で加熱され、赤く光っていた。
まだ放熱をしているエボニーとアイボリーを器用にくるくると回し、ダンテは銃を腰のホルスターに納める。その時、ダンテは殺気を感じた。普通なら気付かないほど小さな殺意だったが、非常に鋭い殺意だった。その殺意を放っていたのは、指先にビーム状の剣『断罪の剣』を出していた、エヴァンジェリンだった。
そして瞬動と呼ばれる移動法により、傍目には瞬間移動をしたように一瞬で間合いを詰め、まだ背を向けているダンテに切り掛かった。
ダンテも一瞬の事にも関わらず反応し、目にも止まらぬ速さでリベリオンを抜いていた。そしてリベリオンと断罪の剣が凄まじい速度でぶつかり、甲高い音を立てた。
「後ろからなんて、ちょっと狡くないか?」
断罪の剣と激しい競り合いをしながらダンテが話し掛ける。またまだ余裕がある。
「言っただろう、早く終わらさせてもらうと」
リベリオンと激しい競り合いをしながら、言葉を返す。こち
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