第2章 風神竜と謎の男
第10話 胎動する陰謀
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《次元幽閉》のみ。
《フレスヴェルク・ドラゴン》のカード破壊効果は、1ターンに1度使用できる。
秋弥は敗北を確信したが、あくまでまだ策はあるとでも言うように、ポーカーフェイスでそれをデュエル・ディスクにセットした。
「僕は、リバースカードを1枚セットして、ターンエンド!」
「俺のターン、ドロー!」
ドローカードを確認しないまま、遊雅は宣言する。
「《フレスヴェルク・ドラゴン》の効果発動!そのリバースカードを破壊する!ジャッジメント・ストーム!!」
秋弥が伏せたカードは、《フレスヴェルク・ドラゴン》が起こした風にあっけなく切り刻まれてしまった。
「バトルだ!《フレスヴェルク・ドラゴン》で、秋弥にダイレクトアタック!ゴッドバード・スラスト!!」
《フレスヴェルク・ドラゴン》の突進が、秋弥に襲い掛かる。
それを真正面から受けても、秋弥は前回のように倒れこまず、何とか踏みとどまった。
天藤 秋弥
LP/3100→LP/600
「《フレスヴェルク・ドラゴン》の2回目の攻撃!追撃のゴッドバード・ストライク!!」
秋弥の頭上から、《フレスヴェルク・ドラゴン》は急降下を開始する。
凄まじい勢いで秋弥に激突した青き風神竜は、再び上空に舞い上がり高く咆哮した。
天藤 秋弥
LP/600→LP/0
「おっしゃあ!ナイスだぜ、フレスヴェルク!」
《フレスヴェルク・ドラゴン》はもう一度高く吼えてから、遊雅のデュエル・ディスクへ帰還する。
遊雅がそれを見届けるのと同時に、亜璃沙と秋弥は遊雅の元に駆け寄って来た。
「完敗だよ、遊雅。やっぱり《フレスヴェルク・ドラゴン》と一緒の遊雅には、絶対敵わないね」
「秋弥だって強いじゃねーか。《ジュラック・タイタン》とか出て来たら、勝ててたか分かんなかったぜ」
「そうよ。秋弥も負けてなかったわ」
「へへへっ、そうかな。ありがとう」
「2人とも、いいデュエルだったぞ。改めて、デュエル部の未来に希望が持てそうだよ。さて、ついさっき鬼島達も到着した所だ。早速部活を始めるぞ」
後からやって来た楠田が、3人にそのように告げる。
激戦を繰り広げた直後だったが、遊雅と秋弥は疲れも見せずに部活に取り組んだのだった。
◇◆◇◆◇◆◇
時刻は22時。
辺りを照らすのは微かな月の光のみ。既に人通りは疎らになっていた。
それが都心部から離れた廃工場周辺ともなれば尚更、文字通り人っ子1人いない、そんな状況なのは必然だろう。
ただし、この日は違った。
1人の男が、1棟の廃工場を目指して歩いている。
黒いローブで全身を覆っているその姿は、昼であっても夜であっても、街を歩けば好奇の眼差しを向けられるような出で立ちだろう。
しかし生憎
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