暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
87話:キレると怖い人っているよね
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「お、士〜!」
「ん? ヴィータ。それになのはにフェイト、シグナムとシャーリーも。どうした、こんな大所帯で?」
「何、ちょっとした話だ」
その途中で、一つのテーブルを囲む五人の姿を見つけた。その中の一人、ヴィータに声を掛けられた。
「そうだ、士。ティアナについて、何か知らないか?」
「ティアナについてだぁ?」
「あいつが強さを求める理由についてだ」
「―――っ!」
ティアナの事について聞いてきたヴィータの言葉に、士は初めはおちゃらけたような返事を返したが、その次の言葉を聞いた瞬間表情を変えた。
「…? どうかしたか?」
「……いや、なんでもない。悪いが、先に戻るわ」
士はそう言って、その場から去っていった。眉を寄せたまま去っていった士に、ヴィータだけでなくシャーリーやシグナムも不思議に思った。
「なんだ、あいつ。明らかに変だったよな?」
「あぁ。高町、士は何か知っているのか?」
「……知ってるどころじゃ、ないんだよ」
暗い顔で話すなのはの言葉に、再び首をかしげる三人。なのはの隣に座るフェイトも、なのはと同じく事情を知っている為か、なのはと同じように暗い表情をしていた。
「ヴィータちゃん、GM事件って知ってるよね?」
「あ、あぁ、勿論だ。GM(ガイアメモリ)事件だろ?」
ヴィータの言葉に、真剣な表情のまま頷くなのは。その様子にシグナムも額にシワを作った。
隣に座っていたシャーリーは、すぐにモニターを展開し情報を表示する。
「GM事件。約六年前にミッドチルダで起きた大きな事件の一つ。大ショッカーによって作られたガイアメモリがミッドチルダに配られ、その中で数々の事件が起きた。その後一年半後に、士副隊長や『陸のエースオブエース』アイク・ヴォーデンさん達の活躍によって解決された事件、ですよね?」
「その事件がきっかけで、門寺が前にいた部隊―――『特策隊』の設立が決まった。そう聞いているが?」
「うん、その通りだよ」
そう、怪人が起こす事件を主に受け持つ部隊、『特別対策部隊』。その設立の大きな要因となったのが、シャーリーの言った通り『GM事件』だ。
この事件を解決に導いた功績によって『特策隊』は設立され、その部隊長にアイク・ヴォーデンが、副部隊長に士が選ばれたのだ。
「それで、その事件の発端になったのが―――ティーダさんの殉職なの」
「はぁ…?」
「高町、どういう事だそれは?」
シグナムにそう言われ、なのははポツポツと話始める。
ティーダが殉職する前の最後の任務。違法魔導士集団を追跡するというものだったが、士は当時はまだ武装隊に所属して
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