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Angel Beats! the after story
大山組
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のせいなんだきっと!





妖怪のせいにして現実から逃げていたが、さすがに組の屋敷の中にお邪魔することによって胃がキリキリと痛んでくる。

いくつもの部屋があり、渡り廊下からは風流な庭が見える。一際、大きい障子の扉の前に止まる藤巻にあわせて、全員障子の前に立つ。

「藤巻です。お電話で伝えた通り俺の客を連れてきましたので挨拶しに来ました」

そう断りをいれてから障子を開けるとやはり広い空間の畳部屋があった。

「どうも、若」

「おう、藤巻相変わらずだな」

部屋の奥でラフそうな袴姿で胡座をかいている人物がいた。
藤巻の指示に従い、若の正面に俺らは座る。

「右から。TK、直井、日向、ひさ子です。俺の世話になった旧友たちです」

「初めまして、俺は大山組若頭次期頭首大山 輝人。歳は二十二。まぁそんな硬くなんな藤巻の友人なら俺の友人と変わらないからな」

カッコ良くもワイルドでもなく中世的な幼さを少し感じさせる顔。多少目つきが鋭いが、どう見ても俺らの知っている大山に違いない。

「山ちゃん特技とかあるんですか?」

もうこいつの考えてることが分かんない!組の若頭をいきなりあだ名って何なんだこの金髪は!!

「そうだな、挙げるとしたらダーツだな。どうだ?今度俺の行きつけのダーツバー連れてってやるよ。もちろん俺のオープンカーでな」

どうやら、戦線の頃に言ってたことを現実にしているらしい。

「んで、直井議員はどうしてここに?賄賂かなんかで」

「ふん、馬鹿を言うな。僕は肥えた豚どもと違い、自分の力でなんとかする」

「ウチは汚い金を貰わない正当なヤクザだ。もしも、さっきあんたが賄賂とか言い出したらお帰り願えてたぜ」

裏でCPUの生徒に暴力を振ったり、催眠術を使ったり、痛々しく神だって自称したりしてた直井がこんなに立派になって嬉しいな。

「直井。お前は本当に良いやつなんだな」

「気持ち悪いことを言うな。気持ち悪い」

お前の毒舌がまったく痛くも痒くもないぜ。むしろツンデレぽくってニヤけちまう。

「他のやつから聞いたが、そこのポニーテールと祝言を挙げるんだってな。めでたいめでたい」

「それはあいつらが勝手に言ってるだけで祝言なんて挙げませんよ」

「そうなのか。こっちとしてもお前が祝言を挙げてくれれば生まれた子供が次期若頭補佐候補にできるからありがたいんだが」

「そうと言われましても」

組が全面的に押しているが、当の本人はどうなんだろうか?

「オトコノコ二人オンナノコ一人は欲しいな」

ひさ子が何かを言っていたが〜が欲しいとしか聞き取れなかった。もしかして、酒が欲しいとかいってるのか!?

「話はここまでだ。俺は明日の組
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