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Angel Beats! the after story
大山組
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からなんだよな。最初は呼び捨てにして、近づいていったら取り巻きにリンチにされたよ」

懐かしき思い出に浸るようにハハッと笑みを浮かべている藤巻。リンチされたことを楽しそうに思い出すのは危ないやつとしか言えない。

「そこから、大山と真正面から話ができるように雑用からやばい仕事も一言で受けていて、気がついたらここまで昇ってきたってわけだ」

藤巻にとって大山はそこまで大きな存在になってるのか。

「ほら、着いたぞ」

話に夢中になってたせいか時間感覚が変になってたらし
く、あっという間だった。

始めに見えていたコンビニなどの店の面影が全くなく、住宅が二、三軒見える程度。そこにポツリと周囲に重苦しい空気を放っている一軒の豪華な和式の家が建っている。
家の周りを囲う塀に瓦屋根。木造の大門と明らかに踏み入れてはいけない造りだった。

車から降りて、近くで見るとその迫力は増していた。

「ようこそ我が家へ」

大門が開けられ、敷居を跨ぐと。

「「「「お帰りなさい藤巻さん!!!!」」」」

石畳の両端に並べられた十数人ものヤクザが迎えてくれており、まるで漫画のひとコマのような光景が広がっていた。

「おう、ご苦労さん。今日は俺の客が来てるがいつも通り過ごしてくれ」

ウイッス!と綺麗にハモる。信じられない出来事にひさ子と直井は立ち尽くしていた。俺も声がつまり何も言うことができずにいた。

「藤巻氏まさか本当に若頭補佐だったなんて驚きましたよ」

「信じてなかったのかよ。この光景を見たら、嘘じゃないって分かっただろ?お前ら」

「うむ。にわかには信じ難いが本当なんだな」

一人の男性が歩み寄ってくる。

「おいみんなぁ!藤巻さんが女を連れてきたぞ!!」

突然なことにまたも立ち尽くしてしまうが、それを気にせず周りのヤクザは盛り上がっている。

隅に置けないだの、羨ましいだの、お似合いとそれぞれの反応をする。

「ちょっと待ってよ!あたしと藤巻はそんな関係じゃない!勘違いすんなお前ら」

ヤクザ相手にお前ら呼ばわりをするひさ子の姉御っぷりに尊敬しつつ、照れているのがよく分かる。

「姉御が照れてるぞみんなぁ!!祝言も時間の問題だぞ!!」

おおー!!と歓声がまたしても起こる。馬鹿なんだなこいつら。

「悪いなひさ子。こいつらいつもこんな感じなんだわ。お前も困るだろ?俺みたいなやつと祝言だなんて」

「別に……困りはしないよ。うん」

ポニーテールまで赤くなっているひさ子を俺とTKはニヤニヤと温かい目で見守る。

「じゃ、俺は用事を済ませに行くからな」

「「「ウイッス!!!!」」」

行くところほとんどに馬鹿がいると思うんだが。これも全て妖怪
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