24話:Splatter Days
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ことだ。
あれほど言ったのに。
あんなに頑張ったのに!
世界がここまで追い詰められたなんて!!
行くべきじゃなかった。
どんな無理を言おうと、どんな無茶をしようと‥‥‥‥。
行くべきではなかった!!
「ごめんね、世界」
謝ることしか出来ない。
私が旅立った結果、悲惨な事件を起こしてしまう親友に。
「ううん。刹那のせいじゃないよ。どう考えても私が悪い‥‥」
違う、悪いのは世界じゃない。
悪いのは世界を捨てた伊藤か、世界を見捨てた私か、伊藤誠を寝取った桂言葉か。もしくはその全員だ。
言おうとしても、言葉が出ない。
言っても世界がどうにかなるとは思えない。
「ねぇ、世界」
「ん?」
「今の話で気付いたんだけど、私達連れてこられた時期が違うみたい」
「えっ‥‥」
「私はまだフランスに行ってない。当然世界も人殺しなんかしていない」
そう。清浦刹那は文化祭中に呼ばれたのだ。
「だから、このまま帰れば世界に忠告することが出来る。フランスに行くのも何とかして止める」
「刹那‥‥」
「一緒に生き残ろう、世界」
そう言って、彼女の手を取った。
鍵開け専用鉄具があれば、生存率は他より高くなるはずだ。
味方も、首輪をはずす手段もきっと見つかる。
世界と一緒なら、生きていける。
感極まった世界が、目から涙を流して刹那に感謝の言葉を述べる。
「刹那‥‥ありが―――」
それが、西園寺世界の最期の言葉になった。
Joseph'sの店内に大きな爆発が起こった。
丁度、世界と刹那が座っていた席のすぐ近くで、手榴弾が爆発したのだ。
「せ、かい―――」
なんとか意識を保っていた刹那が起き上がって最初に見たものは。
右半身が消えて、身体中から骨や内臓や血液をこぼしている西園寺世界の残骸だった。
言葉を失う刹那は視界の角に走り去っていく中学生くらいの女の姿を見た。
◆
「うまく、いったかしら?」
Joseph'sから大分離れたところで、女は足を止めた。
名前を相馬光子という。
その中学生離れした美貌は、今は全力疾走のために汗で濡れているが、その様子が更なる色気を出している。
相馬光子はプログラムの途中だった。
まだ自分の参加しているプログラムが終わってないにも関わらず、また新たに奇妙なプログラムが始まっていた。
さっき殺した女子二人も知らない顔だった。
どう考えてもおかしいが、相馬は考えるより行動する方がいいと判断した。
【相馬光子@バトルロワイアル】
[状態]:健康
[装備]:寸鉄殺人の手榴弾×2@人間シリーズ
[道具]:支給品一式、寸鉄殺人の手榴弾×2@人間シリー
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