マブラヴ
0879話
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
斑鳩が頷くと、女の方が1歩前に出る。
……へぇ。初めて俺達シャドウミラーに接するというのに、全く臆した様子が無い。あるいは内心ではその辺を感じているのかもしれないが、少しも表情には出ていない。
随分と気が強そうというか、自分というものを強く持っているみたいだな。
「初めまして、アクセル・アルマー代表。私は崇宰恭子といいます。ご高名なシャドウミラーの方々に会う機会が出来て、今日は非常に幸運でした」
崇宰? 確か以前斑鳩の事を調べている時、五摂家の中にそんな名前があったな。
ああ、いや、なるほど。だからか。
斑鳩の行動を見つけて……と言うか、見咎めてってのは同じ家格の五摂家だからこそ出来た事だったのか。
普通に考えれば、五摂家という武家の頂点に立つ家の……それも若いとは言っても現当主を普通の人物がどうこう出来る筈がないしな。
だが、同じ五摂家同士でこうして行動を共にしているとなると、斑鳩家と崇宰家というのは仲がいい……と言うのは言い過ぎにしても、ある程度良好なのは事実なんだろう。
崇宰の挨拶に小さく頷き、シャドウミラーのメンバーがこちらに意識を集中しているのを感じながら口を開く。
「既にそっちは俺達の事を知っているようだが、改めて自己紹介しようか。シャドウミラーの代表を務めているアクセル・アルマーだ」
手を差し出し、崇宰と握手を交わす。
「ふふふ。恭子を紹介した甲斐があったみたいだね。……アクセル代表、いや、わざわざ代表とつけるのはどこか他人行儀だな。アクセルと呼んでも? ああ、勿論私も崇継で構わないが」
「斑鳩様!? そんな得体のしれない相手に御名前を呼ぶ事を許すなど!」
斑鳩の言葉に斯衛の1人が血相を変えて叫ぶが、それをもう1人の斯衛が制する。
「崇継様が自分で良いと言っているのだから、私達が言っても無駄ですよ。それにアクセル殿に対して得体のしれないと言うのは、斯衛としてどうかと思いますが。あの機体を我が国に提供してくれた方であり、この方々のお力で帝国臣民が飢えに苦しむ事もなく、天然物に近い食べ物を口にする事が出来るのですから」
「ふっ、確かに真壁の言うとおりだ。それに彼は私が信に値する人物だと判断したからこそ名前で呼んで欲しいと言ったのだよ」
真壁と呼ばれた男の言葉に、斑鳩は小さく笑みを浮かべて頷く。
そして、斑鳩にそう言われては斯衛としても引く事しか出来なかったらしい。渋々といった様子で頭を下げる。
「申し訳ありません、出過ぎた真似をしました」
とは言っても、自分達を得体のしれないと表した相手に対してシャドウミラーの面々が気持ちよく迎える事も出来ない訳で。特に、シャドウミラーに助けられた事に恩を感じている人物はその傾向が強い。
故に、アウ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ