二十四章 幕間劇
一二三と湖衣との交渉
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」
「あまり驚かないんだね、目の前に顔があったとしても」
そりゃ気配で何となく人だというのは理解したが、驚いた感じを出したとしても起こす側が驚くのでリアクションをやめた俺であった。目の前にあった顔は、起きた瞬間一二三だと理解したら、後ろには湖衣の姿もあった。
「んぅー。なにー?」
あヤベ、雛も起こしてしまったようだ。
「これはこれは、昼間からお楽しみでしたかな?」
「別に。一葉から休むように言われたから昼寝をしていただけだ。湖衣の想像とは違うぞ?不潔とかな」
「雛や一真さんもそうだけど、昨日もお湯を使っているよー」
「ははは。湖衣はそういう話が苦手なだけだよ。もう少し慣れた方がいいとは思うがね」
「別に・・・・そんな事は・・・・」
「一真さんの近くにいればその内慣れるでしょ。雛はもう慣れたよ」
「違いない」
「うぅぅ・・・・。別に慣れたくは・・・・・」
「一二三がこちらに来るのは珍しいな」
一二三と湖衣は下山城に居る方が多いと聞くし、最近聞いた情報だと下山に戻ったとな。
「お屋形様から正式に上洛組に加わるよう言われてね。その引き継ぎを済ませてきたんだよ」
「そうなのか、駿府の方はいいのか?」
駿府も同じように鬼の国にはなっているみたいだし、大戦が終わったら俺らは脱出しないといけない。駿府や越前にいる鬼は自然消滅するが、いつ脱出するのかまでは言ってないので一応聞いてみたまで。今のところは大丈夫みたいだし、天に祈るしかいないとか言うけど神ならここにいるという感じだ。甲斐の留守役もしっかりしているからなのか大丈夫と言っていた。
「それに手足ばかり潰しても埒が明かないからね」
「ええ。頭を潰さなければ、いくら駿府を抑えても第二、第三の駿府が沸いて出るのは目に見えていますから」
「そうだな・・・・」
駿府だけなら一二三達で抑え切れても、そこを叩く前に別の新たな末端が現れたら、こちらの手が足りなくなる可能性が出てくる。そうなる前に頭を潰そうとこっちでも考えているつもりでいる。
「とはいえ、公方様から休むように言われたのなら、今日は大人しく引こうか」
「俺に何か用でもあったのか?」
「ああ。ちょっと聞きたい事があっただけだよ。急ぎの用じゃないから、今日はゆっくりとするといい」
「話くらいなら聞いてやってもいい、どうせゆっくりするのであれば雑談程度は許されるだろうよ」
そう言ってからまた俺は縁側に腰をかける。雛は膝枕にした方がいいと聞いてくるが、そちらも疲れているのだからゆっくりとな。そう言ったらそうしよーっとと呟いてから、畳みの上でごろりと横になる。
「さて。それじゃ、一つ・・・・キミの嫁になりたいんだが、どうす
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