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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第百八幕 「沈め、水底へ」
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の箒では使いこなせないために封印されていた武装の一つ、『
隼風
(
はやかせ
)
』。
――その正体は、篠ノ之博士独自のインターフェイスによって稼働する大型ソードBT兵装。
隼風
(
はやかせ
)
はまるで自立意思があるかのように宙を動き、ゴーストの動きを抑え込むようにその刃とゴーストのバリアを接触させる。猛烈な火花と共に、外れそうになった指が止まった。
「これは……そうか、手伝ってくれるか!」
計三方向のベクトルから加わる移動エネルギーに押され、ゴーストの機動力を紅椿の総合出力が上回る。これなら――いける。
――カウンター残り15秒。
「箒さん、危ない!!」
「!?」
セシリアの警告の直後、ゴーストの下部ハッチが解放されて夥しい量のハイマニューバミサイルが解き放たれた。ミサイルは次々に曲がり、弧を描き、そして、放ったゴーストごと紅椿に殺到する。その行為の意味を悟った箒は顔が引きつった。
「こいつ、力づくで振り切るために自分自身に攻撃を!?」
予想外、かつこちらにとっては最悪の展開。
今、この時点であの量のミサイルを躱すにはゴーストを離れるしかない。だが、ここで離れればもう二度とゴーストを捕まえられないだろう。『紫電清霜』の発動はそれだけ機体に無理を強いているのだ。そして、箒自身の集中力と体力も。
この機を逃して致命的な隙を晒したら?仮にそれを乗り越えたとして、次があるか?
こうなればミサイルを全身に浴びてでもこいつをヴァリスタの射線上まで連れて行くしかない。箒がそう腹をくくった瞬間――彼女の下にオレンジの機影が飛び込んできた。
「箒はやらせないよ!!ミサイルを撃つのが浪漫なら叩き落とすもまた浪漫!!」
「えっ、飛び込んできたのはそういう理由か!?感動してちょっと損したぞ!」
――カウンター残り10秒。
飛び込んできたのはシャルだった。この土壇場でゴスペルの相手をラウラと一夏だけに任せるとはなかなかに鬼畜だが、それでもこのチャンスの価値が分からないほど彼女は鈍くない。浪漫だの何だの言いつつも、箒の為に動いていることは確かだ。
一度に多数の目標後撃破するためにシャルは目にもとまらない速度で次々に機能をアクティブにしていく。
「グレール・タンペット射出角手動入力!IS用マシンピストル『ネオナンブ』両碗展開!ガーデン・カーテンを後部に最大出力展開!!」
目まぐるしく表れては消える表示の全てを処理、手動とOS制御の連動に弾道予測を重ね、コンマ0,01秒以下のタイミングを体内で刻んだシャルが吼えた。
「この防御、突破できるならやってみろぉぉぉぉーーーーッ!!!」
襲いくるハイマニューバミサイルの数、計29。対して迎え撃つISはたったの一機。
その状況は奇しくも、規模こそ違えどあ
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